シン・シティ

　月曜日、会社帰りに観て来ました。

　これは、フランク・ミラーの同名コミックを、ミラー本人とロバート・ロドリゲスの共同監督で映画化したバイオレンス・アクション映画。特別監督としてクエンティン・タランティーノも一部を監督しているそうです。
　今や古典的とも言える、ハードボイルドタッチの語り口、艶のあるモノクロームに単色の鮮やかな原色を乗せた、コミックと映画を融合させたような独特の映像世界。
　モノクロームによって緩和されているとは言え、バイオレンス度合いもかなり強烈な映画ですから、人を選ぶ部分はありますが、これは確かに一見の価値有りです。

　物語は３人の主人公が活躍する全３話のオムニバス構成。
　エピソードそれぞれが主人公のモノローグで語られる、ハードボイルド・スタイルです。
　主人公となる３人の男は、必ずしも彼らが正義の人と言う訳ではありません。ただ、共通しているのは、彼らが愛する女たちのために命を賭けること。この映画は、バイオレンス描写の裏に、ラブストーリーを潜ませているのです。

　そして、これは、とんでもない豪華キャスト。
　お馴染みのブルース・ウィリスに、
　久々の存在感を見せたミッキー・ローク、
　「キング・アーサー」のクライヴ・オーウェン、
　「ダーク・エンジェル」、「ファンタスティック・フォー」のジェシカ・アルバ。
　「スナッチ」、「トラフィック」のベニチオ・デル・トロ、
　「ロード・オブ・ザ・リング」のイライジャ・ウッド。
　「８　Ｍｉｌｅ」のブリタニー・マーフィ、
　「ワイルドスピードＸ２」の デヴォン青木、
　「パール・ハーバー」のジョシュ・ハートネット、
　「アレキサンダー」のロザリオ・ドーソン、
　「猿の惑星」、「グリーンマイル」他、巨漢の脇役でお馴染みマイケル・クラーク・ダンカン、
　「ターミネーター３」のニック・スタール、
　「スパイキッズ」のカーラ・グギノ（お母さん、こんなに妖艶だったとは）、
　「キル・ビル」、「スピーシーズ」のマイケル・マドセン、
　更に、「ブレードランナー」のルトガー・ハウアー、
　他に、注目株のアレクシス・ブレデル、
　フランク・ミラー自身も出演しているようですね。
　・・・とにかく、主役・準主役が務まりそうな俳優がこれだけ出演しているのは、豪華としか言い様がありません。

　「愛する女のために命懸けで敵と戦う」と言う、今や古風な男たちの姿を描くために、この映画はシン・シティという架空の舞台を用意して来ました。
　そんなシン・シティを、凝った映像技術によって、独自の世界として描いてみせたこの映画・・・登場人物を変えた続編も、充分ある得るだろうと思います。

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