キャットウーマン

　今日は、久々に休日出勤。
　仕事を終えた後、つきみ野のＷＭＣで映画を観て帰る事にしました。
　
　映画は、「キャットウーマン」。
　「バットマン」シリーズから、スピンオフしたニューヒロインの物語です。

　この映画の主人公、ペイシャンス・フィリップスは、化粧品会社に勤める、内気で冴えないデザイナー。
　会社の新製品「ビューリン」に重大な問題がある、と言う秘密を聞いてしまったが為に、殺されてしまった彼女だが、不思議な猫の力によって生き返る。
　そして、生き返ったペイシャンスには、今までにない能力が生じ、性格まで変わってしまった。
　猫の魔力を身につけた女、”キャットウーマン”の誕生だ。

　「バットマン・リターンズ」では、陰謀に巻き込まれて無惨に殺された罪のない女が、猫の霊力を得て”キャットウーマン”そして復活するのですが、この映画は、その基本設定を踏襲してはいるけれど、新たなヒロイン像を作り上げています。
　「バットマン」のキャットウーマンは、自分を殺した者への復讐の為に全てを犠牲にしたけれど、この映画のキャットウーマンは、”自由であること”の為に全てを犠牲にする。
　会社も、友人も、そして、最後には漸く出来た恋人も捨て、「猫」としての自由な暮らしを選ぶ・・・これが２１世紀の新しいヒロイン像か、と思うと、
何だか微妙。
　確かに、最近の風潮からすると、こうした生き方はある意味魅力的なのかも知れませんが・・・

　このキャットウーマンを演じるのは、アカデミー賞女優のハル・ベリー。
　露出過多とも思える衣装に身を包んだその姿は、しなやかな身のこなしもあって、正に人型の猫。
　なるほど、これはハマり役です。
　また、冒頭のドジで冴えないデザイナーの時もなかなかキュート。
　（・・・って、この人も既に３８歳なんだけど(^^;）
　そんなハル・ベリーの様々な表情、これだけでも楽しめます。

　あと、久々登場、しかも、正体の掴めない悪女を演じるシャロン・ストーン、さすがの貫禄です。

　監督は「ヴィドック」のピトフで、確かに映像と、描写に関しては、いかにも、この監督らしく、凝っているし、ケレン味もたっぷり。
　ただし、ＣＧを多用したアクションは、あまり頂けなかった感じです。
　また、物語としては、「スパイダーマン」や「デアデビル」に対して新味はありません。
　常人を越える能力を得た事による戸惑いや苦悩の描写もおざなりですし、例によってドツキ合いで白黒はっきりさせるクライマックスも定番通り。
　この辺り、映像だけでなく、物語にも新味を持たせて欲しい所ですが・・・

　まぁ、この映画、そんな難しい事は考えず、ハル・ベリーのセクシーな姿態を楽しむ映画なのかもしれませんが。

　（１１月２０日　ＷＭＣつきみ野にて）

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