「ショウタイム」

　今日は、バイクの名義変更手続きの為に会社を早めに上がり、手続きを済ませた後で、みなとみらいに行って映画を観て来ました。
　映画は「ショウタイム」。
　ロバート・デ・ニーロとエディ・マーフィー、２人の個性派俳優共演の刑事映画です。

　舞台は、映画の街、ハリウッドに近いロス市警。
　刑事ドラマの主役に憧れて警官になったトレイだが、仕事はヘマばかりで本物の刑事にはなれず、勤務のかたわら、俳優になる事を夢見てオーディションを受け続ける毎日。
　「本物の刑事は映画やドラマとは違う」が口癖のミッチは、キャリア２８年のベテラン刑事。
　こんな２人が、ケーブルテレビ局のドキュメンタリー番組の為に、コンビを組まされることになってしまう。
　警官としてはヘボなのに、芝居自体はなかなか様になるトレイと、刑事としては一流なのに、無愛想でまったくテレビ向きではないミッチの凸凹コンビの誕生だ。

　この映画、望まぬコンビを組む事になった２人が、最初は個性のぶつかりあいによるコメディで笑わせ、次第に息のあったチームワークを見せて行く、と言うよくあるもの。
　この映画では、ベテラン刑事のミッチをデ・ニーロ、俳優志望の警官、トレイをエディ・マーフィーが演じています。
　刑事モノで言えば、「ラッシュアワー」がそうだし、エディ・マーフィーの出世作になった「４８時間」もこのジャンル。
　この映画では、そのコンビ結成を、ケーブルＴＶ局の警察密着取材番組の為、としている所が目新しい所です。
　ただ、この映画の中では、このＴＶ番組化、という事が、コメディのネタ以上にストーリーに絡んで来ないのがちょっと惜しい感じ。
　ＴＶ局のディレクターのやっていることもチグハグに感じられ、うっとおしく感じられるばかり。
　同様にメディアと警察を絡めて描いた「１５ミニッツ」のように、とは言いませんが、もう少し、捜査の進展にメディアを絡めるとか、ＴＶクルーを活躍させるとかの工夫が欲しかった感じです。

　出演者は割と豪華で、主演２人の他、ＴＶ局ディレクターにルネ・ロッソ、また、本人役で、「パトカー・アダム３０」のウィリアム・シャトナーが登場します。
　ウィリアム・シャトナーは、なかなか笑わせる役回りだったけど、ルネ・ロッソはちょっと疲れた感じで老けて見えてしまうのが惜しい。
　この役は、もっと若い女優にして、思いっきりはしゃがせ、エディ、にんまり、デ・ニーロ、うんざり、という感じにした方が面白いと思うのだけど。

　この映画、こうした部分を、何となく詰め切れていないような、今イチ感が随所にあり、Ｂ級の感じがあります。
　ただ、そんなＢ級っぽい空気の中で、デ・ニーロとエディが、どこか余裕を残して芝居をしている辺りの感じはよく、これは気楽に観るにはなかなかいい映画。
　上映時間も１００分に足らない、短めの映画ということもあり、肩肘張らず疲れず観られる娯楽作ですが、「ラッシュアワー」のように続編が作られるかどうかはちょっと難しい所かな。

　（１１月２５日　ＷＭＣみなとみらいにて）

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