「犬夜叉　 　と　 き
　　　　　　 　　　　　　　　　〜時代を越えた想い」

　今日、午前中に片づけと掃除をなんとか済ませた所で、妹が甥っ子２人を置いていった（掃除と年末の買い出しの為）ので、面倒見がてら映画に連れて行きました。
　まぁ、夏に「ポケモン」か「ウルトラマン」を見せて上げると言って連れて行けなかったので、丁度いいや、と思って出掛けました。
　そしたら、みなとみらいは結構、混んでいる。
　（カウントダウンイベントがあるのを失念していた(^^;）
　ありゃりゃ、と思っていたら、なんと目的の「ゴジラ」は満席、売り切れ。
　どうしようか、と聞いたら、甥っ子は「犬夜叉」が見たい、と言い出した。
　（「ゴジラ」は怖い、と脅されていた上に、ＴＶで見ている「犬夜叉」の方が馴染みがあるよう）
　・・・ってな訳で、「犬夜叉　〜時代（とき）を越える想い」を観ることになりました。

　これは高橋留美子の人気コミックを元にしたＴＶシリーズの番外編とも言える映画版。
　原作・ＴＶシリーズ共未見だったのだけど、映画は冒頭で主要登場人物の説明をやってしまうし、どうやらＴＶシリーズとは関係のない、劇場用のオリジナルストーリーのようで、物語について行くこと自体は問題ありませんでした。

　しかし、物語について行くことが出来る、と言うのと、それが面白い、と言うのとはまた別の話。(-_-;)
　結論から言うと、この映画、全然、面白くありませんでした。

　主要登場人物は、いかにも高橋留美子のキャラクターらしく、個性的で、よく動き、よく喋る。
　そんな人物同士の掛け合いは面白く、時にホロリと来そうになるのだけど、この映画、いいのはそこだけ。
　展開のテンポが悪く、アクションシーンでも手に汗握るサスペンス度が殆どない（大体、アクションシーンの最中に動きを止めて登場人物同士で掛け合い漫才やらすなよ〜）。
　こうした致命的な問題の前には、作画がどうたらとか美術がどうした、とケチをつける気すら失せるというもの。
　また、アクションものとしては、敵役に魅力がないのが困りもの。
　悪役にだって大義名分があり（最近では悪役にも３分程度は理もあるのが普通でしょ）主人公たちと戦う必然がある筈。
　そこでドラマが生まれるのだけど、そこをおざなりにされては白けるばかり。
　どうにも感情移入のしようがない物語でした。

　もっとも、主要ターゲットと思われる子供たちにはかなりウケていたようなので、これはこれでいいのかもしれないけれど、やはり人気ＴＶアニメの映画版の「ポケモン」や「デジモン」が大人も楽しめる、映画としての魅力を持っているのに対し、力量の差は明確。
　正直な話、劇場にかけて金取って見せるもんなら、もうちょっとマシなものを用意して欲しい所。
　次ぎもコレだと、子供たちはともかく、連れてくる保護者に愛想尽かされちゃうぞ。

　（１２月３１日　WMCみなとみらいにて）

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