「トゥーム・レイダー」

　定時日の月曜、例によって映画館へ。
　この日の映画は「トゥーム・レイダー」。
　人気コンピューターゲームを題材にしたこの映画、アカデミー賞女優、アンジェリーナ・ジョリィ演じるトレジャー・ハンター、ララ・クロフトが、世界を救う為に、その鍵となる秘宝を求めて古代遺跡を駆け回る、と言う、現代版の「レイダーズ」と言った趣の作品です。

　・・・とは言え、この映画と較べたら「レイダーズ・失われたアーク」は立派な・・・と言う話は「ハムナプトラ２」の時にもしたか。(^^;

　５０００年に一度の惑星直列・・・その瞬間に古代秘宝のトライアングルを手にする者は時間を自由に操る事が出来ると言う。
　秘密結社「イルミナティ」は、世界を支配する為、その秘宝探索に乗り出す。
　一方、ララ・クロフトは、秘宝探索の鍵になる仕掛け時計を屋敷の中で発見。
これは２０年前に行方不明になった彼女の父が、娘のために残していたものだ。
　時計は「イルミナティ」に強奪されてしまうが、ララは遺跡に先回りして秘宝を奪取するが・・・

　１８世紀に弾圧されて消滅した秘密結社「イルミナティ」。
　それに「全知の眼」、「惑星直列」と言った、いかにもオカルト・マニアが喜びそうなネタを散りばめ、それにアンジェリーナ・ジョリィのお色気とアクション、派手なスポーツカーにバイクアクション、激しい銃撃戦もあれば、チャンバラあり、殴り合いあり、ＳＦ風のロボットとのバトルあり、と、もう、何でもありの映画。
　映画は、冒頭から説明抜きにアクションで始まり、その後、ずーっと、手を変え品を変え、テンポよくアクションを繋げて行って、全く飽きさせることがありません。
　また、そんなテンポで息つく間もなく観客を引っ張っていったら疲れてしまうので、１００分ほどで切りよく終わらせたのも悪くないです。
　正直な所、ちょっと物足りない感じもしたけれど、それはパート２に期待、と言う所でしょうか。

　注目のアンジェリーナ・ジョリィは、この映画の為に、トレーニングを積んだとは言うものの、元々そんなに運動神経が優れている訳ではないのか、身体のキレはイマイチ。
　（まぁ、「グリーンディスティニー」のチャン・ツィイーと較べるのも酷な話だけど(^^;）
　まぁ、それでも演出でそれをカバー、本人も頑張って、見応えのあるアクションを作り出しているのはさすが。
　中盤の屋敷での空中戦などは凄いです。
　気になったのは、アンジェリーナの不自然な巨乳ぶり。
　ゲームのララ・クロフトのプロポーションを意識したのだろうけど、これはさすがにやりすぎ。
　（大分、パッドで膨らませていたよう）
　アンジェリーナ・ジョリィもさすがに重そうでした。(^^;

　「レイダーズ」を類似作に上げましたが、この映画、ほんとに「レイダーズ」を思わせる（パクってる？(^^;）部分が結構あります。
　（大体、同じパラマウント映画だし(^^;）
　映画冒頭がいきなり遺跡への進入シーンのも同じですし、チャンバラの最中、１人切り伏せてほっとすると次の敵が・・・と言う所で、面倒臭そうに拳銃抜いてズドン！とやるのなど、そのまんまの出来でした。
　しかし、「レイダーズ」の真似をするならばやって欲しかったのは、別の部分です。
　「レイダーズ」にあったユーモアたっぷりの笑える部分がこの映画には希薄でしたし、何より脚本の出来は大違い。
　ララと、ライバルのトレジャー・ハンターとの関係など、説明不足もいい所で、これ故に、クライマックスで、何故、ララが彼を命がけで救おうとするのか、それが全然見えて来ず、説得力がないのです。
　また、クライマックスの舞台となる古代遺跡の中心にあったのが、「遊園地の遊具」ではなぁ・・・白けるのもいいとこ。
　この辺、説得力のある造形を工夫して欲しかったです。

　まぁ、素材自体は面白いし、魅力的なのだから、脚本次第でもっともっと面白くなる筈。
　２作目で傑作に化けた「ハムナプトラ」の例もあるし、これもパート２に期待したい所です。

　（１０月１５日　ワーナーマイカルシネマズつきみ野にて）

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