幸せになるための 
  27のドレス


 これは、「プラダを着た悪魔」のスタッフによる女性の為の映画。

 恋愛に憧れつつも、今一歩が踏み出せずに脇役であり続けて来た女性の話です。

 ジェーンは、8歳の時から結婚式に魅せられ、花嫁付添人に生き甲斐を見出すようになっていた。
 彼女自身、秘書として勤務している会社の社長のジョージに、片思いを続けているのだけど、告白をする事が出来ないでいた。
 そんなジェーンに、ショッキングな出来事が起きる。
 帰省していた美人だが我が儘な妹のテスが、ジョージと知り合い、そしてプロポーズを受けてしまったのだ。
 だが、ジェーンは、自分の気持ちを出す事が出来ず、花嫁付添人を引き受けてしまう・・・

 これは、ベタベタのラブコメ。
 控えめなヒロインが、美人で我が儘なサブヒロインに振り回され・・・と言うのは、何処の少女マンガか、と思うような設定。
 まぁ、それが悪いと言う訳ではないのですが・・・

 監督のアン・フレッチャーは、振り付け師として定評があり、前作の「ステップ・アップ」では、ダンスメインの展開もあってよかったのですが、この物語では、その持ち味があまり活かせていないような気がします。
 いかにも、この監督らしいテンポのよいシーンが、冒頭の結婚式掛け持ちと、ジェーンが27着のドレスを次々に着替える場面くらいでしかないのですから。
 また、この種の映画は、登場人物にハッピーエンドを用意するものですが、そこが描き切れず、ちょっと後味が悪くなっているのも気になる所です。

 主演のキャサリン・ハイグルは、端正な美人でありながら、表情をくるくる変えるコメディエンヌぶりを発揮。
 今まで、活躍の場はTVだったそうですが、なるほど、高い評価を受けている女優と言うのには納得です。

 でも、これは女性向けの映画だろうなぁ、やはり。 

 (5月31日 109シネマズMMにて)


(作品データ)

 ■監督

アン・フレッチャー

 ■出演

 ジェーン ・・・ キャサリン・ハイグル
 ケビン  ・・・ ジェイムズ・マースデン

(その他のキャスト)
 マリン・アカーマン  ジュディ・グリア  エドワード・バーンズ

 ■コピー

「プラダを着た悪魔」のスタッフが贈るあなたの物語。

 ■Link

http://movies.foxjapan.com/27dress/


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