ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
There Will Be Blood


 これは、「マグノリア」のポール・トーマス・アンダーソン監督による骨太の大河ドラマ。
 西部開拓時代のカリフォルニアの荒野を舞台に、石油で富と権力を手に入れた男の破滅的な人生を描く映画です。

 ダニエル・プレインビューは鉱山採掘師。
 元々、金鉱堀りだったのだが、石油を掘り当てて、一山当てた彼は、それに味をしめ、悪辣、かつ強引なやり方で、採掘権を得て荒稼ぎをするようになっていく・・・
 
 この映画、アメリカ映画にありがちな”アメリカン・ドリーム”を描くのではなく、それを突き動かして来た原動力のひとつ、人々の持つ”欲望”のドス黒い姿を描き出そうとするものです。
 その”欲望”のままに怪物の如く突き進む主人公、プレインビューを演じたダニエル・デイ=ルイスの演技は確かに鬼気迫るもので、彼のアカデミー賞受賞にも納得です。
 ただ、そうして映画評的にはいいのだけど、はら個人としては、この映画、正直、ノリ切れなかったのも事実。
 途中、疲れもあって、うとうとしてしまったりもしたし・・・ちょっと期待外れな映画でした。

 (4月28日 TOHOシネマズららぽーと横浜にて)


(作品データ)

 ■監督

ポール・トーマス・アンダーソン

 ■出演

 ダニエル・プレインビュー ・・・ ダニエル・デイ=ルイス
 

(その他のキャスト)
 ポール・ダノ  ケビン・J・オコナー  シアラン・ハインズ 
 ディロン・フレイジャー

 ■Link

http://www.movies.co.jp/therewillbeblood/


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