「マグノリア」

　本日、「マグノリア」観てきました。

　「ブギーナイツ」のポール・トーマス・アンダーソン監督の新作。
　これは、ロスアンゼルス郊外の町を舞台に、複数の登場人物が、それぞれの悩みを抱えながら１日を過ごす、と言うもの。　いわゆる”グランド・ホテル”形式の作品です。
　登場人物（主人公級の主要登場人物だけでも１２人！）は、別々の問題を抱えそれぞれの人生を生きるうちに、その軌跡がお互いに接近し、絡まり合って映画のスクリーンに物語を織りなしていくのが、この手の物語にありがちなパターンで、この映画も、登場人物の紹介が済んだ辺りからそうなって行くのか・・・と予想したのですが・・・その後の展開はちょっと予想外でした。
　物語は、案外淡々と、しかも、それぞれの登場人物のドラマが、あまり絡まり合わない。
　この、中盤の展開、私は「ボレロ」を連想してしまいましたねぇ。
　（淡々としながらも、次第に盛り上がって来る辺りに、ね。(^^;別に、音楽に「ボレロ」使ってる訳じゃないんですが）

　さて、登場人物たちは、物語の中でどんどん不幸になっていきます。
　「どうしてこんなことになっちゃったんだろう」
　と、不幸のドン底で登場人物は呟きますが、観てる側としても、
　「これでどうやって結末つけるんだろう」
　と思ってしまう。
　勿論、物語としては、絶望のままで終わってしまう訳にはいかない。
　実際、落ちる所まで落ちてしまえば、後は上がるしかない訳で、問題は、不幸のドン底の絶望から希望をつかみ取るプロセスに、いかに説得力を持たせられるか。
　そのパラダイム転換がどこで起こるか・・・それが「カエル」とは・・・(^^;
　・・・これは全く予想外でした。

　結末は、ちょっと中途半端に終わってしまった感じですが、さすがに、「カエル」は衝撃的でしたねぇ。

　・・・しかし、なんでカエルなんだ？

　（３月１２日　横浜・相鉄ムービルにて）

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