フィクサー
ＭＩＣＨＥＬ ＣＬＡＹＴＯＮ
これはジョージ・クルーニーが、「ボーン・アイデンティティー」の脚本家、トニー・ギルロイと組み、Ｔ・ギルロイ監督で製作した映画です。
マンハッタンの大手法律事務所。ケナー・バック&レディーンでは、クライアントの大手農薬会社が集団訴訟に対する和解を決めたため、その準備に追われていた。
その頃、事務所の”フィクサー”（もみ消し屋）を長年務めるマイケル・クライトンに、ある交通事故のもみ消し依頼が入る・・・
この映画、不思議な雰囲気を持っています。冒頭でクルマが吹き飛ばされる衝撃的なシーンがあり、サスペンスかと思えばそうではなく、弁護士が主役でありながら、法的劇にもなりません。
この映画が描こうとしているのは、ひとりの男が、新しく生まれ変わる過程なのです。穴ぐらのような長い闇から抜け出し、男の顔は最後にようやく生き返ったような表情になるのです。
それは、原題で表現されていましたね。
原題は「ＭＩＣＨＥＬ ＣＬＡＹＴＯＮ」。
これは、ひとりの男の生き様と、人生の再スタートを描く映画なのです。
映画製作に加え、主演のジョージ・クルーニーは、殆ど出ずっぱりの大活躍。それに加え、同様の”もみ消し屋”役となるトム・ウィルキンソンにティルダ・スウィントンの演技も凄い。
なるほど、ティルダ・スウィントンのアカデミー賞助演女優賞にも納得です。
ただ、最後は綺麗にまとめ過ぎたような気もします。
全体的に派手さのない、渋い映画なのですから、もう少し辛辣でもよかったんじゃないかな、と思いました。
（４月１３日 ＴＯＨＯシネマズ川崎にて）
（作品データ）
■監督
トニー・ギルロイ
■出演
マイケル・クレイトン ・・・ ジョージ・クルーニー
（その他のキャスト）
トム・ウィルキンソン ティルダ・スウィントン シドニー・ポラック マイケル・オキーフ
デニス・オヘア ジュリー・ホワイト オースティン・ウィリアムズ ジェニファー・ファン・ダイク
メリット・ウェヴァー ロバート・プレスコット ケヴィン・ヘイガン ショーン・カレン
デヴィッド・ランズベリー
■コピー
マイケル・クレイトン――罪を消したければ、彼に頼め。
■Ｌｉｎｋ
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