Ｌ
ｃｈａｎｇｅ ｔｈｅ ＷｏｒＬｄ
これは、大ヒット映画、「デスノート」からのスピンオフ作品。
監督は金子修介に代わり、「リング」の中田秀夫。物語は、キラとの対決の後の、Ｌ・最後の２３日を描いて行きます。
強敵、キラを倒すため、自らの名をデスノートに書き込んだＬ。己の命だけでなく、ワタリまで失うと言う大きな代償を払って辛くも勝利したＬは、デスノートを燃やし、残された時間の中で、自分の成すべき事をひたすらにこなしていた。
そんなある日、ひとりの少年からワタリ宛に助けを求めるメッセージが届く・・・
「デスノート」と言う物語は、後編の「デスノート the Last Name」で、キラとＬの２人が死を迎え、完結しています。その物語から、Ｌを主役にスピンオフ作品を作る・・・これは難題だった事は間違いありません。
その難題に対し、中田監督は、合格点のつけられる回答を出した、と思います。
ただ・・・この映画、物語のスケールが妙に小さいのが気になりました。
敵役のテロリストが総勢で５人だし、「人類を滅ぼす〜」とか言ってる割には、研究所からウィルス盗んで、アメリカのテロリストに売りつけようとする（１０００万ドルと言う安値にまた脱力・・・）だけだし、そのウィルスにしたって、劇的な効き目の特効薬が僅か数日で開発されてしまう始末。
まぁ、確かに、デスノートの後日談としてはそれでいいのでしょう。
デスノートで新世界の神となろうとしたキラ。
デスノートと言う「神の武器」を以てしても変えられなかった世界が、たかが人間ごときに変えられる訳がない。
これはそう言う物語なんです。
それでも人は明日をよりよきものにしようと懸命に努力する。
そして、大事な人の為に明日を迎えたいと思う。
非人間的なまでにクールなＬが、死に直面して、漸く見せた人間らしいその表情。
これは、それを描く映画だったのだし、それを描くのに何も風呂敷を広げる必要はなかったのだと思います。
だとするならば、この映画、描き出す事が出来る範囲に見合った小さな話とすべきではなかったのではないでしょうか？
（２月１５日 ＴＯＨＯシネマズ海老名にて）
（作品データ）
■監督
中田秀夫
■出演
Ｌ ・・・ 松山ケンイチ
（その他のキャスト）
工藤夕貴 福田麻由子 平泉成 福田響志 正名僕蔵
金井勇太 佐藤めぐみ 波岡一喜 石橋蓮司 南原清隆
諏訪太朗 柳ユーレイ 瀬戸朝香 戸田恵梨香 細川茂樹
青山草太 田中要次 中村獅童 藤原竜也 藤村俊二
鶴見辰吾 高嶋政伸
■コピー
もう、誰も失いたくない──Ｌ、最期の23日間。
■Ｌｉｎｋ
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