| そのときは彼によろしく |
今日は、会社をちょっと早めに上がって、ＴＯＨＯシネマズ海老名のレイトで「そのときは彼によろしく」。
まぁ、まさみちゃんの映画ですから・・・これは、観るしかないでしょう。
幼い頃からの夢だったアクアプランツ(水草)の店「トラッシュ」を2年前にオープンさせた智史。
ある日、彼の店に突然、トップモデルの森川鈴音が現れ、智史は、彼女をアルバイトとして雇うことになってしまう。やがて智史は、鈴音が１３年前に別れ、ずっと会えずにいた幼馴染の花梨であることに気付く。
だが、彼女は、智史に言えない秘密を抱えていた・・・
この映画、予告編からして「観客泣かすにゃ刃物は要らぬ、女のひとりも殺せばよい」路線の難病モノ、と言う匂いが濃厚。
しかも、映画の入り方は、これが「セカチュー」を彷彿とさせるもので、てっきり・・・と思っていると、これが予想外な事に裏切られる結果に。
・・・なるほど。
これに持ち込む為に病名を言わずにいた、と言う事か。
ただ、この映画、何とも作りが稚拙。
物語を成立させる為に、現実にはない、架空の病気を持ち込んだ事はいいでしょう。
でも、その「嘘」をもっともらしく見せる為には、その周辺を、いかにも「ありそうな」事で固めておかないと、映画は現実から乖離してしまいます。
この映画、そうしたリアリズムの構築が決定的にダメで、どうにも入り込めませんでした。
長澤まさみは勿論、魅力的（ただし、モデルには見えない）だし、出演俳優はいずれもいい芝居を見せてくれています。
また、子供の頃の”秘密基地”を含め、舞台設定もよく考えられ、丁寧に造られていますし、”オニバスの種”など、小道具の使い方も上手いと言えるでしょう。
物語も、基本の流れ自体は、ほんと悪くないと思うだけに、監督の”小さな嘘”のつき方が下手な所だけが惜しまれます。
（６月１４日 ＴＯＨＯシネマズ海老名にて）
（作品データ）
■監督
平川雄一朗
■出演
滝沢花梨 ・・・ 長澤まさみ
遠山智史 ・・・ 山田孝之
五十嵐祐司 ・・・ 塚本高史
（その他のキャスト）
北川景子 黄川田将也 黒田凛 深澤嵐 桑代貴明
本多力 秀島史香 射場こごみ 大森絢音 国仲涼子
和久井映見 小日向文世
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どんなに離れていてもひかれあう強い力──僕らはそれだけを信じていた。
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