パニッシャー

「愛する家族を失って　　　　
　　生まれ変わった戦士の身体　
　　法に代わって処罰する　　　　
　　裁きは闇のパニッシャー　　」

　日曜、「パニッシャー」を観て来ました。

　コレは、またまたマーベルコミックスからの映画化。
　ドクロがシンボルの闇の私刑執行人、「パニッシャー」が活躍する物語です。

　ＦＢＩの潜入捜査官、フランク・キャッスルが摘発した、銃器密輸取引の現場でひとりの男が射殺された。
　男は大物マフィアのハワードの息子。ハワードの怒りはフランクへと向けられ、手下を差し向けて、フランクの家族や親戚を惨殺。
　辛うじて生き延びたフランクは、ハワード一味に自ら制裁を下す事を決意する・・・

　この映画は、「パニッシャー（制裁者）」となることをフランクが決意するまでを描きます。
　そこに至るまでの、フランクとハワードの、正に血で血を洗う復讐劇は、何とも陰惨な設定。

　もっとも、元々がコミックスらしく、笑いを取る明るい部分があるのが、映画を陰惨なものだけにしていません。
　原作のコミックスでは、もっと活躍していたと思しき、フランクの潜伏するアパートの住人たち（この３人、妙にキャラが立っているので・・・もっと活躍させて欲しかったな）や、彼ら３人を絡ませて、爆笑シーンを取り混ぜた、ロシアから来た巨体の刺客との死闘（いや、フランクは必死なのだけど、笑える）などは、映画の雰囲気を壊す寸前まで行くほど、笑わせてくれました。

　アクションもなかなかです。
　最近流行のＣＧやワイヤーアクションも使わず、アメリカ映画にありがちなドツキ合いもロシアの刺客との戦い程度、基本的にガンアクションと爆発で決める、その内容は今となっては新鮮。
　（最後の駐車場大爆破はちょっとやりすぎとも思いますが）

　主演のトム・ジェーンは地味めながらもなかなかイイ男です。
　当初、ヴィン・ディーゼルやヒュー・ジャックマンの起用さえ検討された、との事ですが、何となく漂うＢ級作品の雰囲気からして、大スター起用よりも結果としてよかったかな、と思います。
　もっとも、この映画、脇役は妙に豪華ですね。
　ハワードには、ジョン・トラボルタがキャスティングされていますし、その他にも、ウィル・パットン、ローラ・エレナ・ハリング、ロイ・シャイダーと主役のトム・ジェーン以上の有名所がぞろぞろ。
　あと、アパートの住人のひとりで、フランクに想いを寄せる女性を、レベッカ・ローミン・ステイモスが演じていますが、やはり、美しい。
　（「Ｘ−ＭＥＮ」はほんと、勿体ない事をしていたなぁ(^^;）

　内容的にはＢ級アクションですが、これはなかなか。
　何だか、トム・ジェーンを主役に、続編が作られそうな感じです。
　（もっとも、ＴＶドラマレベルかな・・・(^^;）

　（１１月２８日　ＷＭＣつきみ野にて）

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