パイレーツ・オブ・カリビアン
呪われた海賊たち

　月曜日、「パイレーツ・オブ・カリビアン」を観て来ました。
　この映画、つきみ野で１８：１５からと、定時で上がったとしてもチト苦しい所。まぁ、間に合わなかったら「ハルク」かな、と覚悟して行ったのですが、上映には、何とかぎりぎりで間に合いました。
　場内は５分の入りで、月曜のつきみ野にしては混んでいる方かな？
　やはり、ディズニー映画、しかもＣＭもバンバン打ってる話題作だけに、それなりに入っていると言う感じです。

　これは、ディズニーのアトラクション「カリブの海賊」をモチーフにした映画。
　（邦題もこれでいいと思うのだがなぁ）

　「海賊モノは制作費ばっかり嵩んでヒットしない」と言うジンクスのある映画界で、アメリカでも日本でも好調なこの映画、さすがはディズニーと言う所でしょうか。
　出演者の方も、オーランド・ブルームにキーラ・ナイトレイと言う、美形の若手２人のカップルに、ジョニー・デップとジェフリー・ラッシュと言う曲者２人が脇を固める、なかなかの布陣。
　前宣伝はいいのだけど、中身はちょっと・・・と言う映画の多い、ブラッカイマー製作作品ですが、これは本編の方も予告編に劣らない、愉快・痛快な１本になっています。

　伝説の海賊たちが探し求める１枚の金貨。
　それは、イギリス海軍総督令嬢、エリザベスの元にあった。彼女は、密かに鍛冶屋のウィル・ターナーに想いを寄せているのだけど、所詮、それは身分違いの適わぬ恋。
　ある日、新任提督のトリントンの就任式で、エリザベスはコルセットの締め付けに気を失って海へ転落。
　その彼女を救出したのは、海賊船船長、ジャック・スパロウと言う男だった・・・
　
　映画としては、これがもう盛りだくさん。
　冒頭の鍛冶屋でのチャンバラ、海賊に襲撃にパニックになる町、帆船同士の砲戦、船上での白兵戦、海賊たちの秘密の宝の山、置き去りにされた孤島からの脱出・・・と、次から次へと見せ場が続きます。
　また、そのアクションのテンションが高い事！
　どのシーンもまるでクライマックスのようなノリで、これは確かに面白い。
　特に迫力とサスペンスに満ちていたのは、帆船同士の追撃戦で、追われる側が錨を使い、急旋回して砲門を海賊船に向けるシーン。
　このダイナミックさには思わず興奮しました。
　しかし、これだけテンションの高いアクションを連続されると、中盤以降でさすがに疲れて来るのも事実。
　贅沢かもしれませんが、もう少し緩急ってヤツをつけて欲しかった所だし、このノリで行くのならば、この上映時間は長すぎるかなぁ。

　出演者は、やはりジョニー・デップがいいですね。
　ダークなイメージが強いジョニー・デップですが、この映画では、野性的な格好よさを持ちつつ、どこか間の抜けた、ジャック・スパロウ船長と言う、コミカルな役回りを演じています。
　まぁ、正直な所、野心に燃えて船長を裏切った航海士がジェフリー・ラッシュで、裏切られた船長がジョニー・デップと言うのは、逆の方が合っているような気もしないではないけれど、美形で売り出し中のオールンド・ブルームに負けないだけの存在感と格好よさ、と言う点で、ほとんど主役となるスパロウ船長を演じるには、やはりジョニー・デップがハマリ役かなぁ。

　ヒロインのエリザベスを演じたキーラ・ナイトレイは、今まで出演作ごとに印象が違っていたのだけど、この映画でもシーンごとに印象が大分違う。
　髪をアップにしていれば楚々としたお嬢様、髪を下ろせば男勝りの現代的で活発な女性と言う感じ。
　しかし、ドレス姿のキーラは、相当に締め上げて胸の谷間を作ってます。(^^;
　まぁ、確かにアレは苦しそうだ。

　物語としては、ブラッカイマー製作の映画らしく、脚本に荒さが目立ちますが・・・まぁ、これはノリと派手なシーンを優先したが故の確信犯のような感じがします。
　それでも、呪いを解く方法についてとか、金貨をどうやって探ぐり当てたのか、ってな物語進行上、重要な点すら説明がおざなりってのは問題なように思うのだけど。

　ディズニー映画と言う事で、残酷なシーンや、濃厚なラブシーンは一切なし、遊園地のアトランションのようなイベントムービー。
　これはほんとに夏休み向けの映画ですねぇ。

　（８月２５日　ＷＭＣつきみ野にて）

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