「交渉人」

　本日、「交渉人」、観てきました。

　サミュエル・Ｌ・ジャクスンとケビン・スペイシーによるサスペンスドラマ。
　人質事件の際、犯人との交渉によって事件を解決に導く「交渉人（ネゴシエーター）」、ダニー・ローマン（ジャクスン）は、署内での年金横領と、それを巡る殺人事件の濡れ衣を着せられ、犯人にされてしまう。
　彼は、真犯人を探すべく内務調査局に乗り込むが、そこで揉み合いになり、結局、自ら人質を取って立て籠もる事に。
　彼は、自分との交渉役に管轄外の警察署の交渉人であるクリス・セイビアン（スペイシー）を指名し、交渉の中から真犯人を探し出し、無実を証明しようとする・・・

　この見所は、交渉のプロ同士の、息詰まるような駆け引きにあります。
　話術で相手を翻弄し、時にハッタリをかまし、相手の出方を探る。
　話の最中にメモを取り、相手の矛盾点を突いていこうとする描写など、プロ同士の攻防を描く部分は見応えがあります。
　一方、アクションの方はちょっと弱いかな。
　何しろ、結構、派手な展開はありますが、撃ち合いでの死人は殆ど出ない（その辺、実はリアルだったりするのかもしれませんが）、アクションの方を期待すると外してしまうかも・・・

　真犯人探しの方は、いつの間にか解決している感じがあって、説明不足とは思うものの、映画を観ている時にはあまり気になりませんね。
　まぁ、そんな事を意識している余裕がない程に、映画の緊張感が高い訳で、それはそれで見事なものだと思います。
　また、事件の核心にローマンが迫って行くにつれ、当初、ローマンに敵意を抱いていた（ま、当然なんですが）人質たちが、同情を寄せ、好意を持つようになっていく描写もよかったですね。

　あと、署内の突入隊員の指揮官、ベックが犯人側ではないか？（結構、それらしい描写があるんだよね、これが）と思っていたので、最後は、正直、やられた！と言う感じでした。

　この映画、色気のあるシーンも、華となるような女性も登場しません。
　その意味では、男臭いと言うか、渋好みの映画でしょうね。
　まぁ、セイビアンの初登場シーンは微笑ましいものでしたし、セイビアンに交代する交渉人がローマンに翻弄されるシーンなど、笑える部分もあったのですが・・・
　それでも、内容的には、あまり一般受けするとは思えませんねぇ。(^^;
　さすがに、今日は結構な入りでしたけど、「スターウォーズ」に対抗出来る映画かと言うと、ちょっと疑問は感じます。

　（７月１１日　マイカル本牧シネマズにて）

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