「踊る大捜査線」

　「踊る大捜査線／THE MOVIE」を観て来ました。

　人気作品のようですが、公開から２ヶ月近く経ち、しかも１月１日、いくらなんでも混んでるコトはあるまい、と思って劇場に行ったら、結局満席。
　・・・定員制のマイカルに観に行ってよかったよ。(^^;
　（しかし、マイカルであそこまで並ばされたのは初めてである）

　作品はご存じ人気のＴＶドラマの映画化。
　私は、ＴＶドラマを観ないので、これも未見ではあったのですが、映画の方は「一見さんお断り」にはなっておらず、十分に楽しむコトが出来ました。

　小泉今日子がサイコキラーを演じるので話題になりましたが、案外出番が少なく、しかも、この殺人事件が主事件ではないことに拍子抜け。
　（個人的にはもうちょっと引っ張って欲しかった）
　ドラマは、警視庁副総監誘拐事件と、その解決の過程で描かれる警察内部の警視庁（本庁）と所轄署（或いはキャリアとノンキャリア）の確執を軸にして展開します。
　これって、「新宿鮫」など、一部で描かれてはいますけど、日本の刑事モノではあまり取り上げないテーマなんですよね。
　表面的にはコミカルに、しかし、ドラマのテーマとしては結構重いネタを扱うその姿勢にはちょっと感心しました。
　また、派手なアクション、刑事物につきものの銃撃シーンやカーチェイスもなく、それでいて緊迫感を出していく辺りの手腕も大したモノです。
　しかも、なかなかテンポのよい演出で、最後まで息切れせずに展開し、１２５分と言う長さを持て余している印象もなかったですね。

　「羊たちの沈黙」「パトレイバー２」「天国と地獄」へのオマージュと思われる（ま、青島刑事の台詞で「『天国と地獄』だ」とか言わせてるので、確信犯だとは思いますが(^^;）シーンも散りばめてあって、そう言う”遊び”の部分も結構楽しめます。

　まぁ、元々の成り立ちからしてＴＶスペシャル的な印象はどうしても拭い去れないのですが、「派手にやればいいってもんじゃない」ってな製作者の意志が伝わって来る映画でした。

　・・・なるほど、これだけ客が集まるわけだ。

　（１月１日　マイカル本牧シネマズにて）

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