２０世紀少年
−第２章− 最後の希望
これは浦沢直樹のベストセラーコミック「２０世紀少年」の映画化作品の第二弾。
多くの人々の命を奪った２０００年１２月の「血のおおみそか」から１５年。
“ともだち”は、ケンジらが企てた人類滅亡計画を阻止した救世主として崇められていた。一方、失踪したケンジに代わってユキジに育てられたカンナは、“ともだち”の謎に迫るため、研修施設「ともだちランド」へと向かうが・・・
映像化不可能とまで言われた原作を、監督の堤幸彦は、忠実に映画化。
キャストや舞台設定にも拘り、原作コミックのシーンは勿論、登場人物のポーズさえも再現して映画化しています。
コミック描写をそのままするが故のオーバーアクションの演出など、気になる部分はありますが、コミックの映画化としては、上出来の部類になるだろうと思います。
そうした部分はこの第２章でも変わりません。長大な物語、数多い登場人物の紹介を一通り終えて、本章ではカンナを中心に展開、迷いなく突っ走るその性格もあって、ストーリに集中しやすくなりました。
邦画としては超大作に入る本作ですが、映画としては前作よりもむしろ地味になった印象。
勿論、お金のかかった作りと言うのは判りますし、２０１５年の世界の描写など、見事と言えるものではあるのですが、やはり、現実からふわりと飛翔していく感じや、クライマックスの派手さなどは前作に及ばない感じです。
だけど、映画はカンナの勢いのまま、１４０分間全くダレさせる事無く、観客を引っ張り回します。それは、謎に満ちた、そのストーリーの魅力故の事でしょう。
さて、あとは、完結編となる第三章で、広げた風呂敷を畳み、積もりに積もったフラストレーションを一気に解消する事が出来るのでしょうか？
（２月６日 １０９シネマズＭＭにて）
（作品データ）
■監督
堤幸彦
■出演
カンナ ・・・ 平愛梨
オッチョ ・・・ 豊川悦司
ユキジ ・・・ 常盤貴子
（その他のキャスト）
香川照之 藤木直人 石塚英彦 宇梶剛士 小日向文世 佐々木蔵之介
山寺宏一 森山未來 古田新太 小池栄子 木南晴夏 ARATA 前田健
荒木宏文 六平直政 佐藤二郎 片瀬那奈 光石研 西村雅彦 石丸謙二郎
佐々木すみ江 梅津栄 ユースケ・サンタマリア 田中健 西村和彦 手塚とおる
田鍋謙一郎 甲本雅裕 田中要次 はなわ サーマート・セーンサンギアム
陳昭榮 山崎樹範 設楽統 日村勇紀 野添義弘 フレッド・マックィーン 竜雷太
研ナオコ 小松政夫 徳光和夫 石橋蓮司 中村嘉葎雄 黒木瞳 唐沢寿明
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