エレジー
これは、男の哀しい性の物語。
ＴＶ番組への出演や雑誌への執筆でも名を知られる大学教授のデヴィッドは、ある日、３０歳も年下の学生、コンスエラの美貌に心を奪われる。
初めは、その肉体だけを求めてコンスエラに近づくデヴィッドだったが、やがて、彼女の虜になり、親密な愛情関係で結ばれるようになったのだ。
しかし、揺るぎない愛を求めるコンスエラに対し、デヴィッドは歳の差を意識してしまい・・・
老いることと大人になることが必ずしもイコールではない、男の性。
大学教授と言う洗練された知性の持ち主でありながら、年若い美女にのぼせ、執着し、嫉妬に苦しむ、その姿は、１０代の若者と変わりありません。
いや、むしろ、知名度と共に背負い込んだ世間体と言う足かせ、そして、年齢そのものがハンディキャップ
になり、純粋な気持ちのままに行動する事を躊躇わせる、と言う点では、より醜態を晒しているとも言えます。
しかし、その姿に共感出来る男は少なくないはずです。
ラストの終着点には、恋を愛に変え、少し成長出来た部分と、理由が出来た事にほっとする男の狡さの両方を感じました。
（１月３０日 ＴＯＨＯシネマズ海老名にて）
（作品データ）
■監督
イザベル・コイシェ
■出演
デヴィット・ケペシュ ・・・ ベン・キングズレイ
コンスエラ・カスティーリョ ・・・ ペネロペ・クルス
（その他のキャスト）
デニス・ホッパー パトリシア・クラークソン ピーター・サースガード デボラ・ハリー
■コピー
からだから、こころから、あなたを消せない。
もう一度、愛したい。
■Ｌｉｎｋ
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