アイアンマン
週末の金曜、つきみ野のレイトで「アイアンマン」を観て来ました。
これは、またしてもマーベルコミックスの映画化作品です。
米軍を支える巨大軍事企業、スターク・インダストリーズの二代目社長にして天才的発明家のトニー・スターク。
アフガニスタンにて新型兵器のデモンストレーションを成功させた彼は、その直後に武装テロリストの襲撃を受け、拉致されてしまう。
彼らの拠点に連行され、テロリストの為に、武器を開発するように命じられたトニーは、そこであるものを生み出す・・・
天才的な頭脳、使い切れない程の富、国家に認められた名誉・・・更に、美女も侍らせ放題で、個人秘書も勿論美人、何でも出来る自宅ガレージには名車が並び、更に自家用ジェット機まで・・・そして、その上、自分の発明品を身につけ、スーパーヒーローにまでになってしまう。
まぁ、これぞ理系男子の夢のようなもので、これは、まさにオトコの子の映画。
もっとも、「それ」を着こなすのは、そこらの若造では到底無理。
（だからこそ、大半の男は、そこで諦めるのですが）
ロバート・ダウニーＪｒ．は、なるほど、それに相応しい俳優です。
この映画、こうした設定の部分は面白く、またビジュアルもかなり見応えがあるのですが、肝心の物語は少しばかり物足りません。
巨大軍事企業のトップでありながら、己が生み出す兵器の生み出す破壊と殺戮にあまりにも無自覚なあたりは気になりますし、その反動から、アイアンマンと化し、何をしようと言うのかも、この映画からは見えて来ない。
また、負傷によって、胸に埋め込んだアーク・リアクターなしには生きる事すら出来ない、と言う一種の障害者になってしまった事についての葛藤も扱いが軽く、物語に活かされてないように思えます。
今回の映画は、いわば企業内紛で、先代からの腹心の幹部社員が会社の製品を不正横流ししていたのを、主人公の社長が糺しただけの物語になっています。
それも、これをシリーズ第１作の「アイアンマン」誕生の物語と考えればそれもあり、でしょうか。
シリーズ化される次作以降、この辺りの掘り下げを望みたい所です。
（１０月４日 ＷＭＣつきみ野にて）
（作品データ）
■監督
ジョン・ファヴロウ
■出演
トニー・スターク ・・・ ロバート・ダウニーＪｒ．
ペッパー・ポッツ ・・・ グウィネス・パルトロウ
（その他のキャスト）
テレンス・ハワード ジェフ・ブリッジス ショーン・トーブ ファラン・タヒール
レスリー・ビブ ポール・ベタニー ジョン・ファヴロウ スタン・リー
サミュエル・Ｌ・ジャクソン
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装着せよ――強き自分
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