神様のパズル
これは、角川春樹と三池崇史がタッグを組んで製作した異色のＳＦラブコメディ（？）。
主人公の基一は、寿司職人見習い。
海外に旅する事になった双子で大学生の弟、喜一の代役として大学のゼミに出席する事になった基一は、担当教授より、天才少女として知られるサラカをゼミに出席させるよう、依頼を受ける。
人工授精で生まれ、国家プロジェクトの粒子加速器「むげん」を設計したサラカは、大学のゼミになど興味はない。
だが、素人故に「宇宙を作る」と口走った基一に興味を引かれたのか、サルカはゼミに出席するようになったが・・・
へぇ・・・三池崇史、こんな映画も撮れるんだ、と言うのが第一印象。
映画としては、（三池監督としては）おかしな描写もなく、巨大粒子加速機で、宇宙の始まりに迫ろうとするばかりか、宇宙が始まる瞬間、つまり、新しい宇宙を作ってしまおう、と言うマッドサイエンティスト気味の天才少女と、それに振り回される平凡（でも、かなりバカ）な少年の繋がりを描いて行きます。
この映画で、やはり目を引かれるのは、天才少女・サラカを演じた谷村美月。
男言葉で無愛想、服装はいつもジャージにビーチサンダル。
（しかし、谷村美月、いつの間にあんなに育ったんだか・・・谷間を見せつけまくり）
三池監督、胸の谷間を除けば、谷村美月を可愛く撮ろうとしていないので、今までと大分印象が変わりますが、これもまた魅力的です。
一方、双子の兄弟を演じた市原隼人は、こっちは今までの映画とまるで変わらない、おバカな役。
しかし、市原隼人のバカっぷりも、こうも繰り返されると段々厭になってくるなぁ。
映画クライマックスは、粒子加速器「むげん」を舞台にしたパニックものにスケールアップ。
こう言う展開になるとは・・・予備知識がなかっただけに、この展開には唖然とするばかり。
（ラブコメ・・・か、青春モノじゃなかったのか？）
オチのつけ方は、三池監督らしい描写で、これはこれで、呆気にとられましたが・・・まぁ、この監督だから仕方ない、か。
しかし、これも観客ターゲットが絞れていないのではないでしょうか？
一応、拡大公開系ではあるものの、この宣伝、このキャストで、この中身を見せる・・・ＳＦＸなど、結構本格的な作りなので、お金もかかっていると思うのですが、これは客を呼べないのではないでしょうか？
東映も、これじゃ、東宝との差をつけられるばかりだなぁ・・・
あ、ラストシーンのサラカの笑顔にはちょっとヤラれました。
やっぱり、可愛い女の子には笑顔が似合います。
（６月８日 １０９シネマズＭＭにて）
（作品データ）
■監督
三池崇史
■出演
基一／喜一 ・・・ 市原隼人
穂瑞サラカ ・・・ 谷村美月
（その他のキャスト）
松本莉緒 田中幸太郎 岩尾望 六平直政 黄川田将也
石田ゆり子 國村隼 若村麻由美 塩見三省 遠藤憲一
李麗仙 笹野高史
■コピー
ロックと物理で宇宙をつくれ！
■Ｌｉｎｋ
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