シューテム・アップ
これは、「アドレナリン」のプロデューサー、マイケル・デイビスが自ら監督したガン・アクション映画。
真面目に観たら馬鹿らしくなるようなマンガ的なアクションが連続するＢ級作・・・ですが、キャストが妙に豪華。
クライブ・オーウェンにポール・ジアマッティ、ヒロインはモニカ・ベルッチ。
キャストだけみたら、紛れもないＡ級なんですが・・・
物語の舞台はＮＹ。裏町で、マフィアと思しき銃を持った男に追われる妊婦を助けた、凄腕のガンマン、スミス（偽名）。
銃撃戦の合間に、妊婦は赤ん坊を産み落とし、その直後に射殺されてしまう。
マフィアが赤ん坊の命をも狙っていると知ったスミスは、顔なじみの娼婦、ドンナの元に転がり込むが・・・
・・・とストーリーを要約しましたが、こんなの、この映画にしてみれば付け足しにしかならず、その描こうとするものが、様々な状況で繰り広げられるガン・アクションである事は明白。
宣伝文句の「銃弾２万５千発のエクスタシー」と言われると、そこまでは撃ってないような気もします（「１万２０００発食らえ」の「スズメバチ」と較べ、倍も多いとは思えない）が、手を変え品を変え、時に笑ってしまうような非現実的なアクションを見せる、売り物のガンアクションは確かに面白い。
ただ、映画としては一本調子で抑揚に欠け（殆どアップテンポなのです、これ）、また、ドラマに深みを欠くのも惜しい。
ドンナとのなれそめや、主人公が弟を撃ってしまう事など、通常、描き込まれるはずのドラマが流されてしまっていますが、こうした所をさりげなく盛り込むだけでも随分、変わって来るように思うのですが・・・
でも、まぁ、アイデアを凝らし、スタイリッシュにまとめられたアクションの数々を観るだけ、と割り切れば、それはそれでいい映画なのでしょうけど。
（６月７日 １０９シネマズＭＭにて）
（作品データ）
■監督
マイケル・デイビス
■出演
スミス ・・・ クライブ・オーウェン
ドンナ ・・・ モニカ・ベルッチ
（その他のキャスト）
ポール・ジアマッティ
■コピー
弾丸んね――
■Ｌｉｎｋ
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