魔法にかけられて
これは、ディズニーの新作。
おとぎの国アンダレーシアの森で暮らす美女、ジゼル。運命の人の王子様と出会い、結婚が決まった彼女は幸せ一杯。
ところが、王子の結婚により、女王の座を追われることを恐れる魔女ナリッサにだまされ、ジゼルは世にも恐ろしい世界へと送り込まれてしまう。
その”恐ろしい世界”とは現代のＮＹで・・・
この物語、おとぎの国をアニメで描き、ＮＹを実写で描きます。
アニメと実写を組み合わせた作品は数あれど、なるほど、この手があったか、と感心しました。
そして、純真で真っ直ぐ、そして何かと言うと歌い出す、ディズニーアニメの登場人物が現実にいたら・・・これは傍迷惑極まりない、と言うのをまざまざと見せつける前半部分の自虐的なパロディも笑えます。（幾分、苦笑混じりになりますけどね）
また、おとぎの国のつもりで、動物たちを呼び集めたジゼルの元に集まったのは、ハトにドブネズミにゴキブリとハエ、と言うのは、ＮＹが舞台としては妥当な所として、そのゴキブリをハトがパクっと食べてしまうと言う残酷（？）シーンが入っているのもディズニーらしからぬ所でしょう。
そうした辛辣な部分もあり、これ、案外、想定観客層は高いのかな、と思いました。
ただ、この映画、観ていてツラいのが実写版の登場人物で、全体的に年齢が高め。
特に、ジゼル役のエイミー・アダムスは既に３３歳、初々しく清純なディズニー・プリンセスを演じるにはいささか年齢が行き過ぎか、と。
（もう１０歳若い女優でないと出来ない役でしょう）
実際、アップになると、肌荒れに目尻の皺が目について・・・まぁ、そこも含めての”現実の厳しさ”と言う狙いもあるのかも、ですが・・・
ラストは・・・「シンデレラ」ですか、なるほど。
まぁ、ちょいとヒネった落とし所を与えられたこの映画、確かにディズニーが変わろうとする意志を見せるものでしょうけど・・・まだ、迷いも見えるかな、と言う所です。
（３月２１日 ＴＯＨＯシネマズ海老名にて）
（作品データ）
■監督
ケヴィン・リマ
■出演
ジゼル ・・・ エイミー・アダムス
ロバート ・・・ パトリック・デンプシー
エドワード王子 ・・・ ジェイムズ・マースデン
（その他のキャスト）
ティモシー・スポール イディナ・メンゼル レイチェル・コヴィ スーザン・サランドン
ジェフ・ベネット ケヴィン・リマ ジュリー・アンドリュース
■コピー
それは、ディズニー史上最も”アリエナイ”魔法。
■Ｌｉｎｋ
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