ウォーター・ホース
これは、スコットランドのネス湖を舞台に、現在では”ネッシー”として知られる、伝説の生き物、ウォーター・ホースと少年の出会いと別れを描いた物語です。
第二次大戦中、出征した父の帰りを待ちながら、母や姉と暮らす、孤独な少年アンガス。
彼は、ネス湖の岸辺で不思議な卵を見つける。やがて、その卵から見たこともない生き物が誕生。その生き物にクルーソーと名付けた彼は、みなに内緒で育てようとするが・・・
・・・と、ここまで物語を紹介してピン、と来る人がいるかもしれませんが、これ、「ドラえもん のび太と恐竜」なんですよ。
（あるいは「Ｅ．Ｔ」か）
しかし、少年と未知の生物との交流を、あくまでも子供の視点で描いたこれら作品に対し、これは、ドラマを複雑にし過ぎている感じが強いです。
これでは、この物語が対象とすべき子供たちにとって、余りに複雑、そして「夢がない」ものになってしまうように思います。
むしろ、大人側のエピソードをばっさりカット、孤独な少年と、孤独な存在であるウォーター・ホースとの間に絆が結ばれるまでを丁寧に描いた方が、ラストの感動がより大きくなるのではないでしょうか？
アンガスを演じたアレックス・エテルはしっかりした演技を見せているのだけど、はらは、どうもこの子の甲高い声が耳障りで・・・まぁ、そんな所にケチつけても仕方ないのですが。
また、特撮は、ウォーター・ホースの造形を含め、見事なものではありますが、ニュージーランド・ロケで撮影した雄大な風景や、現実とは異なるネス湖の水中シーンには違和感を感じる事がありました。
（２月２日 １０９シネマズＭＭにて）
（作品データ）
■監督
ジェイ・ラッセル
■出演
アンガス ・・・ アレックス・エテル
（その他のキャスト）
エミリー・ワトソン ベン・チャップリン デヴィッド・モリッシー ブライアン・コックス
■コピー
ネス湖に眠った、ひとりぼっちの二人の想い
■Ｌｉｎｋ
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