茶々 天涯の貴妃
ＣＨＡＣＨＡ
元旦恒例の映画鑑賞、今年最初の映画となったのは「茶々 天涯の貴妃」。
これは、織田信長の妹であるお市の方の３人の娘の長姉、茶々の生き様を描く映画。
この茶々を、宝塚のトップスターである和央ようかが演じます。
１５７３年、父・浅野長政が信長に攻め滅ぼされ、１０歳の茶々は、母と２人の妹と共に、信長の元に戻る事となった。
母・お市の方は、その後、柴田勝家と再婚するが、勝家もまた、秀吉に敗れてしまう。お市の方は、夫の後を追って自害し、茶々ら三姉妹は、秀吉に引き取られる。
やがて、成長した茶々に、秀吉の側室になるように、との命が下される・・・
物語は、茶々が秀吉に見初められる所に始まり、大阪城落城と共に死す所までを描きます。
史実に基づきながら、大胆な脚色と、ケレン味たっぷりの演出で映画にしていくのは、いかにも東映らしい仕上がり。
・・・まぁ、これじゃ「極道の妻たち」じゃないか、って気もするんですが。
（それもまた東映らしい、か）
注目の和央ようかは、映画初出演、と言う事もあって、登場当初は、どうもぎこちないのですが・・・さすがは、宝塚トップスター、中盤以降はその存在感に重みを増して行きます。
なるほど、立っているだけで絵になるのは、これがトップスターのオーラと言うものでしょうか。
また、終盤の戦支度は、正に宝塚の男役を思わせるものでした。
和央ようかは、宝塚では男役だったそうで、確かに、声は低く、顔立ちも凛々しく、正統派の美女からはいささか外れているようにも思えます。
その分、視線の強さは尋常じゃないですね。
振り返る視線も、妖艶な美女の流し目と言うには鋭すぎるし、目を見開いた険しい表情は正に鬼の形相。
ただ、滅び行く豊臣家の事実上のトップである、茶々・・・淀君を演じるには、確かに適役だったように思います。
あと、少女時代の茶々を演じた子、これが和央ようかによく似てる。
（特に上目遣いに睨み付ける三白眼の目つきがそっくり！）
最初は、和央ようか本人が若作りしているのかと思ったほどだったんだけど・・・彼女、菅野
莉央だったのか。出演作を幾本か観ているけど、大分印象が変わったので、気付きませんでした。
クライマックスシーンは、大阪城落城。
しかし、これを、かつてない華やかなシーンとしたのは、トップスター・和央ようかの新しい門出に向けての打ち上げ花火と言う所でしょうか。
（１月１日 １０９シネマズＭＭにて）
（作品データ）
■監督
橋本一
■出演
茶々 ・・・ 和央ようか
小督 ・・・ 寺島しのぶ
はつ ・・・ 富田靖子
（その他のキャスト）
高島礼子 余貴美子 原田美枝子 谷村美月 吉野公佳
メイサツキ 黄川田将也 中林大樹 平岳大 近藤公園
高橋長英 中丸新将 松重豊 菅野 莉央 清水萌々子
山田夏海 中村獅童 渡部篤郎 松方弘樹
■コピー
女は、負ける戦をしてはならぬもの。
■Ｌｉｎｋ
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