ウェイトレス
〜おいしい人生のつくりかた
日曜午後、川崎チネチッタで、「ウェイトレス 〜おいしい人生のつくりかた」を観ました。
これは、エイドリアン・シェリー監督による、女性のちょっとほろ苦い人生を描いたドラマ。
元々、限定公開の小作だったこの映画、口コミで評判が高まり、ボックスオフィスＴＯＰ６位にランクインした話題作です。
田舎町の食堂でウェイトレスとして働くジェンナ。彼女の作る独創的で、美味しいパイは店を訪れる人々を喜ばせていたが、家では嫉妬深く、我が儘でひとりよがりな夫、アールとの夢も希望もない生活が続いていた。
そんな状況から抜け出すべく、家出を計画していたジェンナは、ある日、自分が妊娠していることを知る・・・
ダメ亭主に、本来の才能をくすぶらせている女性の苦悩を描く映画ですが、この映画での男の描き方はあんまりで、そこまで男も愚かじゃない、と反論もしたくなりますが、その指摘は痛いほど鋭い。
人生にとって大事な物は何か、を考える前に、目の前の美人と、おいしいものに心を奪われてしまうのが、男の悲しい愚かさでしょうか。
女は弱し。されど、母は強し。
守るべきものを腕に抱いた時、女は今まで言い訳にしていた甘えを捨て、現実に敢然と立ち向かう勇気を得る。
それを実感した映画でした。
PS
自らの経験を元に、見事に才能を華開かせたエイドリアン・シェリー監督は、２００６年１１月、不幸な事件により、その生涯を閉じました（享年４０歳）。
惜しくもこれが遺作となってしまいましたが、これは迷える多くの人々に人生を前向き生きる力を与える作品になる事と思います。
ご冥福をお祈りいたします。
（１２月２日 川崎チネチッタにて）
（作品データ）
■監督
エイドリアン・シェリー
■出演
ジェンナ ・・・ ケリー・ラッセル
ポマター先生 ・・・ ネイサン・フィリオン
ベッキー ・・・ シェリル・ハインズ
ドーン ・・・ エイドリアン・シェリー
（その他のキャスト）
ジェレミー・シスト アンディ・グリフィス エディ・ジェイミソン
ソフィー・シェリー
■コピー
彼女は、世界一のパイを焼く ふしあわせな女性（ひと）。
■Ｌｉｎｋ
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