デス・プルーフ
ｉｎグラインドハウス
日曜の午後、ららぽーと横は目に映画を観に行きました。
映画は「デス・プルーフinグラインドハウス」。
グラインドハウスというのは、アメリカで、Ｂ級映画を２本立て３本立てで上映する場末の映画館のこと。
こうしたＢ級映画は、その殆どがチープなアクション映画やホラー映画。
でも、それらの映画は低予算ながら観客を楽しませるべく、工夫が凝らされていました。
そんなＢ映画をこよなく愛するクエンティン・タランティーノが、ロバート・ロドリゲスと共に製作したのが「グラインドハウス」という２本立てのオムニバス映画。
かつてのグラインドハウス映画を再現すべく、内容はカーアクションとホラーアクションに決定。
ところが映画を作っているうちに、上映時間はどんどん延び、結局、日本では２本を別々に上映する事になりました。
この「デス・プルーフ」は、そうして切り分けられたカーアクション映画の方で、こちらをタランティーノが監督しています。
映画は、テキサス州の田舎町、オースティンを舞台に始まります。
町の人気ＤＪ、ジャングル・ジュリアが、女友達のシャナ、アーリーンと一緒に別荘に向かう途中、待ち合わせの為に、お気に入りのバーへ立ち寄った。そんな彼女たちを、顔に傷のある中年男がハンドルを握る不気味な黒いシボレーが、付けまわしていた・・・
映画は、こうして登場したジャングル・ジュリア他のセクシーなヒロインたちが、この後、全員死亡してしまうというショッキングな展開を迎えます。
映画後半では新たに登場したヒロインたちが、前半でジャングル・ジュリアたちを殺した犯人を追跡して復讐する、と言う構成の映画で、筋立てはそんなに複雑なものでないのですが・・・そんな映画がこれだけの尺になるのは、登場人物が物語に関係あることないこと喋りまくり、それが延々と続く展開にあります。
・・・まぁ、これにイライラするようでは、タランティーノの映画は観られないでしょうね。
そして、映画に詰め込まれたものは、Ｂ級映画を愛するタランティーノの趣味全開。
当時の雰囲気を再現する為に敢えてフィルムに傷とノイズを乗せ、そこに描かれるものはクールでクレイジーなビッチたち、血みどろのスプラッターシーン、そして派手なカーアクション。
タランティーノの映画に対する愛情をひしひしと感じ、思わず「しょうがねぇなぁ、ほんとに」と苦笑混じりに言ってやりたくなる、愛すべきバカ映画です。
（９月２日 ＴＯＨＯシネマズららぽーと横浜にて）
（作品データ）
■監督
クエンティン・タランティーノ
■出演
スタントマン・マイク ・・・ カート・ラッセル
ゾーイ・ベル ・・・ 本人
（その他のキャスト）
ロザリオ・ドーソン ヴァネッサ・フェルリト シドニー・ターミア・ポワチエ トレイシー・トムズ
ローズ・マッゴーワン メアリー・エリザベス・ウィンステッド クエンティン・タランティーノ
マーシー・ハリエル イーライ・ロス オマー・ドゥーム マイケル・バコール モニカ・スタッグス
ジョナサン・ローラン マルタ・メンドーサ ティム・マーフィ メリッサ・アーカロ マイケル・パークス
ジェイムズ・パークス マーリー・シェルトン エレクトラ・アヴェラン エリーズ・アヴェラン
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