ミニミニ　
　　　　　大作戦

　金曜日、会社上がってから、みなとみらいで「ミニミニ大作戦」を観ました。

　これは、’６９年に製作された、同題の映画のリメイク。
　そのタイトルから、ちょっとコミカルな内容を連想してしまいますが、これはなかなか本格的なアクション映画となっています。

　この映画、登場人物や、エピソードは、オリジナルから頂いている部分もあるけれど、それを大幅に改変。
　オリジナル版のメインストーリーである、イタリアでの金塊強奪を、冒頭の１エピソードとして描いてしまい、その後、仲間を裏切って金塊を独り占めしたひとりから、金塊を奪還する、と言うのがその物語です。

　緻密な計画と巧妙なトリック、そして、勢いだけでなく、撤退する勇気もあるプロフェッショナルを描くこの映画、冒頭で、その華麗な盗みの手腕とチームワークを見せ、中盤には、それが、どうやって計画、実行されるかを描いて行き、クライマックスは、お互いに手の内を知る、かつての仲間と、プロフェッショナル同士での知恵比べ、と、この構成もなかなかいい。
　人によっては、中盤の展開が地味でダルに感じられるかも知れませんが、私的には、こうした仕込みの部分をじっくり見せる映画と言うのは、好きですね。
　また、伏線を引きまくり、最後の最後までドンデン返しを仕込んだ物語は、アクションものの定番と言えるものではあるけれど、２時間以内で締めた
長さも含め、小気味よい仕上がりと言えるでしょう。

　ただ、残念なのは、予告編がいいシーンを見せ過ぎているので、かなりのシーンで、次の展開が見えてしまうこと。
　こうした予告編、最近、多いんだけど、どうにかならないものかなぁ、と思います。

　この映画のオリジナルは、当時、人気となっていたミニが主役のような映画だったけれど、こちらも、勿論、フルモデルチェンジした新しいミニが活躍します。
　日本で見かける実車は大分大きくなっちゃったなぁ、と思わせますが、それでもアメリカで走らせると、確かに小さい！
　ハリウッドの町中から地下鉄の駅構内、下水管の中まで、縦横無尽に走り回るシーンは、正に、「ミニミニ大作戦」を名乗るに相応しいもの。
　ただ、惜しいのは、その出番が、終盤のクライマックスシーンだけで、ちょっと少なく感じられる事くらいでしょうか。

　出演者もなかなか豪華です。
　主役のチャーリー・クローカーを演じたマーク・ウォールバーグは、そんなに頭がキレそうに見えないと言う辺りが、ちょっとネックなんですが、茶目っ気と判断力を兼ね備えたリーダーとしては、まず納得、と言う所。
　ベテランのドナルド・サザーランドは冒頭だけの登場だけど、やはり、その存在感は大したものだと思います。
　敵役となったエドワード・ノートンは、、仲間を裏切り、その結果、一杯食わされる役回り。
（「スコア」でも似たような役回りだったな・・・）
　今回は、いつも見せる芝居巧者の印象があまり感じられなかったなぁ。
　ヒロインは、シャーリーズ・セロン。
　美人女優で売って来た今までの印象をガラリと変え、精悍な表情を見せる金庫破りの役を演じていますが・・・うーん、この人、こんなにゴツかったかなぁ？(^^;

　上映時間は２時間にならず、最近では短い部類となる映画ですが、中身は充実、小さい（短い）からと言っても、なかなか侮れないアクション映画です。

　（６月２７日　ＷＭＣみなとみらいにて）

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