「オールド・ルーキー」

　金曜日、仕事で外出、横浜の山下町へ。
　仕事にケリつけ、ほっとして時計を見ると、２０時ちょい過ぎ。じゃ、これからレイトで映画観て帰れるな、ってな訳で、みなとみらいのＷＭＣへ向かい、「オールド・ルーキー」を観て来ました。

　これは、１９９９年にメジャーデビューした実在の選手、ジム・モリスを主人公にした感動作。
　３５歳のルーキーなんて、いかにも作り話めいているけれど、これが、なんと実話。
　そのジム・モリス本人も、この映画に出演している（審判役）くらいだから、映画に描かれている事も、概ね事実に基づいているのでしょう。

　幼い頃から野球好きで、メジャーで活躍することを夢見ていたジム・モリス。
　しかし、軍人を務める父の転勤で、ジムは野球チームもないテキサスの田舎町に引っ越すことになる。
　そして月日は流れ、一度はメジャーに挑戦したものの、肩の故障で挫折したジムは、その地で高校教師になっていた。
　しかし、ジムの中で野球に賭ける情熱は衰えておらず、故障を克服した肩は、ジムに１５６km/hの剛速球を投げさせる事が出来るようになっていた。
　そして、ひょんなことから３５歳のジムに、プロ球界の門戸が開く。
　だが、彼には家族がいた・・・

　物語としては、よく出来た話で、夢を追い求め、そして実現する、と言う、感動のドラマとしてはまず一級品。
　ただ、残念なのは、その感動を盛り上げようとする演出が、いささかクドい事と、映画のテンポが遅いこと。
　映画前半、ジムがプロになるきっかけとなった、ジムが監督を務める高校の野球チームのエピソードが延々と続く（しかも、このエピソードは後半、活かされているとは言えない）展開は、少々もどかしい。
　この辺り、テンポよくまとめ、ジムと家族に焦点を絞った方が、テーマ性がより明確になったように思うけれど・・・

　主演のデニス・クエイドは、今となっては古典的とも言える、アメリカン・ヒーロータイプ。
　野球はやった事がない、と言うけれど、そこは一流の俳優らしく、それなりに決めているのはさすがです。
　ただ、デビュー時、３５歳のジム・モリスを演じるには、少々、年を食ってるかなー、とも思いましたが・・・
　また、ジムの息子の子供のハンターを演じたアンガス・Ｔ・ジョーンズが、これがいい味出していたように思いました。(^^)
　
　クライマックスシーンは、メジャーリーグのマウンドに立つジムの雄姿。
　やはり、このシーンには感動します。

　その後のエンディングはいささかあっさりした感じ。
　ま、事実を元にしているだけに、仕方ないのかな。
　（最後に、現実のジム・モリスが紹介されたりしてもよかったかな、とも　思いましたが・・・）

　（１月２４日　ＷＭＣみなとみらいにて）

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