ジュマンジ
ウェルカム・トゥ・ジャングル

　これは、ロビン・ウィリアムズ主演の映画「ジュマンジ」の２２年ぶりに製作された続編。
　前作で、ボードゲームの中の出来事が現実に溢れ出て来る、と言う“呪いのボードゲーム”だったジュマンジは、本作ではプレイヤーを飲み込む“呪いのビデオゲーム”になっています。

　１９９６年、海岸で拾われた古いボードゲームの中から現れたゲームカセット「ジュマンジ」をプレイした高校生が姿を消した――それから２１年、高校でちょっとした問題を起こし、用品庫の片付けを命じられた４人の高校生たちの前に「ジュマンジ」は再び姿を現す。
　冴えないゲームオタクのスペンサーは、みんなを誘ってゲームを始めるが、初期設定作業の後、ゲーム世界の中に飲み込まれてしまい、各自選択したゲームのキャラクターになってしまう。
　ゲームの中では、スペンサーは筋骨隆々の冒険家、悪友でフットボール部のフリッジは動物学者、イケてる女子のベサニーは考古学者で、無駄に意識の高い地味系女子のマーサはセクシーな女性格闘家だ。
　４人は、現実に帰還すべく、スペンサーをリーダーにまずはゲームクリアを目指すのだが……

　この映画、予告編から中身カラッポの視覚効果だけの映画か、と思っていたのですが……これが意外にも真っ当な青春映画。
　アメフト部とイケてる女子と言うスクールカースト上位者と、ゲームオタクと意識高い系女子、と言うスクールカースト下位、そんな４人が力を合わせる中で友情が生まれる、と言うのもいいし、ゲーム世界ではひ弱なオタク少年が体力自慢のタフガイになり、体育会系が学者となって、お互いに欠けているものの力を知ることになる展開もまた上手く出来ています。

　ゲームキャラクターを演じる俳優は見た目いい大人なのですが、中身が高校生と言う難役を演じています。ドゥエイン・ジョンソンのオタクトークにビビリ演技も見物ですが、圧巻は、考古学者役のジャック・ブラック。中身イケてる女子高生と言う役柄を巧みに演じ、セクシー演技をすれば、ヒゲメガネのジャック・ブラックが可愛く、セクシーに見えるのですから――やはりジャック。ブラック、演技上手すぎ。
　そんなジャック・ブラック演じるベサニーの本気の恋とその結末には思わず涙を誘われたりで、いやいや、これは面白い。
　映画コピーは「マジ!?ジュマンジ！」と、女子高生の流行語「マジまんじ」にひっかけたもので、若者に媚び売るような宣伝政策をとっていますが、世界中で大ヒットしていると言うのにも頷ける出来映えで、これはよく出来た映画と思います。


PS
　ラストでジュマンジは破壊されてしまいますが……どうやら続編が企画中、と言うこと。今度はどんなゲームに“進化”するのやら……
　

　（年　月　日　にて）

（作品データ）

　■監督

ジェイク・カスダン

　■出演

　スペンサー　・・・　アレックス・ウルフ

　スモルダー・ブレイブストーン　・・・　ドウェイン・ジョンソン

（その他のキャスト）
　ジャック・ブラック　　ケヴィン・ハート　　カレン・ギラン　　ニック・ジョナス　　ボビー・カナヴェイル　　リス・ダービー
　マディソン・アイスマン　　サーダリウス・ブレイン　　モーガン・ターナー　　マーク・エヴァン・ジャクソン　　メアリーベス・モンロー
　メイソン・グッチオーニ　　ティム・マシスン　　ミッシー・パイル　　コリン・ハンクス　　ローハン・チャンド

　■コピー

マジ!?　ジュマンジ！

　■Ｌｉｎｋ

http://www.jumanji.jp/

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