パーソナル・ショッパー
これは、「アクトレス 〜女たちの舞台」のオリヴィエ・アサイヤス監督が、前作に続いて、「トワイライト」シリーズの人気女優、クリステン・スチュワート主演で撮ったミステリアスなドラマ。
カンヌ映画祭では監督賞を獲っています。
世界を飛び回る多忙なセレブのキーラに代わり、そのセンスを活かして服やアクセサリーを買い付けるパーソナル・ショッパーとして働きながらパリで過ごすモウリーン。
彼女には霊媒師としても活動しており、数ヶ月前に急死した双子の兄・ルイスが生前に約束していた、死後の世界からの“サイン”を待って、パリに留まり続けていた。
そんな彼女の携帯電話に、発信者不明のメッセージが届くようになり……
この映画、予備知識もなかったので、“パーソナル・ショッパー”と言う庶民には縁のない仕事を通して、セレブ世界でのトラブルに巻き込まれる主人公を描く心理ミステリー的なものと思って観始めたのですが、開始早々、ホラー映画のような様相を見せるのに面食らいました。
これが、霊媒師でもある主人公が兄の霊と交信しようとするオカルト・サスペンスだったとは……ホラー映画が苦手なだけに、最初はちょっと怖々観ていたのですが、オカルティックな題材を扱いながら決してホラーにはならない展開で、中盤以降のサスペンスはなかなか見応えがありました。
また、パーソナル・ショッパーと言う仕事内容は興味深いものがありますし、シャネルやカルティエなどの協力により撮影された華やかなドレスやアクセサリーも見物。
クリステン・スチュワートは、綺麗なバストを見せる診察シーンや、ルールを破り、キーラのドレスを纏って自慰に耽るなどセクシャルなシーンもあって、見せ場多し。それにしても、アメリカではトップ女優のクリステン・スチュワートなのに、その脱ぎっぷりのよさには感心します――まぁ、これは彼女に限った話ではなく、ハリウッド女優は大抵そうなのですが。
一方、キーラ役には、もうちょっとセレブ然とした女優を充てて欲しかったなぁ……
オカルティックでありながらホラーではなく、ミステリーとしても、謎は謎として残してしまう……ちょっと捉え所に困る部分はあるけれど、魅力的な女優を軸に、すぐそこにある不思議な世界を描く内容はなかなか楽しめました。
（年 月日 にて）
（作品データ）
■監督
オリヴィエ・アサイヤス
■出演
モウリーン ・・・ クリステン・スチュワート
キーラ ・・・ ノラ・フォン・ヴァルトシュテッテン
（その他のキャスト）
ラース・アイディンガー シグリッド・ブアジズ アンデルシュ・ダニエルセン・リー タイ・オルウィン アンムー・グライア
バンジャマン・ビオレ オドレイ・ボネ パスカル・ランベール
■コピー
私は誰よりも彼女を知っている。
■Ｌｉｎｋ
［戻る］