ソーセージ・パーティー
これは、セス・ローゲンが原案、脚本、主演を務めた、下ネタ満載の大人向けアニメ。
日本では６館のみの公開ですが、そのせいもあって公開劇場では結構な人気となっています。
スーパーマーケット「ショップウェル」に並ぶ食品たちは、毎日お客さんに買われて行く事を夢見ていた。
彼らにとって客は「神」であり、神に導かれてスーパーマーケットの外に出れば、そこは天国だ、と信じていたのだ。
そんな店頭に並ぶソーセージのフランクは、恋人のパンのブレンダに挿入されてホッドドッグになる事を待ち望んでいたが……偶然、返品されて来たマスタードから、外の世界は地獄だと知らされて……
これは、食材を擬人化したアニメーションで、まるで「トイ・ストーリー」を思わせるような絵柄から、子供向けの内容を連想しますが、日本でのレイティングがＲ１５（よくこれで収まったものですが）となっている事からも判るように、その内容は子供に見せられるようなものではありません。
内容は下ネタ……と言うかいささか下品なエロネタばかり。
主人公がソーセージと言うのが正にペニスの比喩で、「長い方が、いや太い方がイイ」と言うレベルのいささか直接的な――アメリカらしい、と言うべきでしょうか――エロネタがてんこ盛り。
パンのブレンダの口が縦に割れているのは、これはもう露骨に女性器の比喩でしょう。
更にザワークラフトがジュースを排除しようとしているとか、ラバシュ（＝イスラム）とベーグル（＝ユダヤ）の対立とか、民族ネタ、宗教ネタをも取り込み、その他にも遠慮会釈のないパロディの乱打。
また、人間による調理シーンが、食品側から見れば猟奇大量殺戮シーンになる、と言うのもエグいし、ジャンキーのトリップする描写なども子供には見せられないものでしょう。
そして、食品たちが人間に反撃する、と言う惨劇のバトルの後に、大乱交となるクライマックス。（この辺りで劇場は笑いに包まれていました）
もう滅茶苦茶だし、狂っていると言えばその通り。
その描写には、社会的諷刺が……とか理由付けの説明するのもバカらしくなる程の内容ですし、最後には映画そのものをブチ壊す展開に持ち込み、唖然とさせます。
これはもう、単なるバカ映画では済まず、既に一線を踏み越えてしまっている映画で……これは、さすがに観る人を選びそうに思います。
（２０１６年 １１月１０日 ＴＯＨＯシネマズ六本木ヒルズにて）
（作品データ）
■監督
コンラッド・ガーノン、グレッグ・ティアナン
■出演
フランク ・・・ セス・ローゲン
ブレンダ ・・・ クリスティン・ウィグ
（その他のキャスト）
ジョナ・ヒル ビル・ヘイダー マイケル・セラ ジェームズ・フランコ ダニー・マクブライド
クレイグ・ロビンソン ポール・ラッド ニック・クロール デビッド・クラムホルツ
エドワード・ノートン サルマ・ハエック
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新たなるヒーローがたちあがる
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