これは、「ミニオンズ」のイルミネーション・エンタテイメントとユニバーサル・スタジオによるＣＧアニメ映画。
　飼い主が不在の間のペットたちの秘密の生活と、奇想天外な冒険を描きます。

　ニューヨーク、マンハッタンのアパートで雑種犬のマックスは、飼い主のケイティの愛情に包まれ幸せな毎日を過ごしていた。
　ある日、ケイティが毛むくじゃらの大型犬デュークを動物保護センターから引き取って来た。その日から完璧だったマックスの生活が一変。
　マックスはデュークの追い出しを図るが、マックスの逆襲により、２頭はとんでもない騒動を生む事に……

　この映画、予告編からは、飼い主の目が届かない所でペットたちは……と言うエピソードをオムニバス形式で描くものと思っていたのですが、これが予想外の展開。日本語吹き替え版で声優を務めるバナナマンによる予告でデューク役の日村勇紀が「（予告編には出なかったけど）マックスに負けないくらい大活躍するから！」と言っていた通り、映画の大半はマックス＆デュークの凸凹コンビによる冒険となっていました。
　それにしても、気取り屋で表向きクールを装うマックスと、奔放な野生児デュークのコンピは正にバナナマンの設楽＆日村のキャラクターそのまま。映画は字幕版で観ましたが、これは吹き替えも面白かったかなぁ、と思ってしまいました。

　映画は中盤以降、捨てられたペットが地下で組織化し人間に復讐しようとしている、と言う園子温の「ラブ＆ピース」を彷彿とさせる設定を描き、その地下からの脱出が中盤のサスペンス。その後もドタバタのアクション＆サスペンスに、少々ブラックで悪ノリ気味のギャグが盛り込まれ、これは確かに面白い。また、アメリカ映画ならではのミュージカルシーンなども盛り込まれ、決して子供向けではない、大人も楽しめる映画となっています。

　ただ、これって「ミニオンズ」でやってる事と大同小異、おもちゃをペットに置き換えた「トイ・ストーリー」の二番煎じ、とも言え、新鮮味に欠けるのも事実。
　（まぁ、その辺りを伏せた日本の予告編を含む宣伝はなかなか巧みだったと思います）
　日中、あれだけの騒動を繰り広げつつ、夜には一件落着して、仲良くケイティの元へ……と言う安易にも思える決着や、いささか深みに欠ける物語など、大人目線で観ると少々食い足りない部分があり、その辺りはディズニー＆ピクサーとの力量差でしょうか？
　

　（年　月日　にて）

（作品データ）

　■監督

クリス・ルノー　／　ヤーロウ・チェイニー　

　■出演

　マックス　・・・　ルイス・Ｃ・Ｋ

　デューク　・・・　エリック・ストーンストリート

（その他のキャスト）
　ケヴィン・ハート　　ジェニー・スレイト　　エリー・ケンパー　　レイク・ベル　　ダナ・カーヴィ　　ハンニバル・バレ
　ボビー・モナハン　　スティーヴ・クーガン　　アルバート・ブルックス

　■コピー

彼らは、お行儀よく留守番してる・・・とは限らない！　

　■Ｌｉｎｋ

http://pet-movie.jp/　

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