「ＧＩＲＬＳ★ＧＩＲＬＳ」

　Ｇ．Ｗ中なのに天気のよくない今日、バイクで出掛けるのを取り止めて、渋谷に映画を観に行きました。
　映画は「ＧＩＲＬＳ★ＧＩＲＬＳ」。
　セックスで”イク”事に興味津々の女子高生３人組を主人公にした、コメディ映画です。

　主人公のインケンは高校生、親友のビッキーとレーナと共にバレーボール部に所属している。
　既にボーイフレンドとのセックスも経験しているインケンだが、誕生日の日の試合で、対戦相手のイヤミ女の「３回イッた」と言う自慢話に動揺し、チームはボロ負け。
　その後の誕生パーティでのボーイフレンドの身勝手なセックスに立腹したインケンは、ビッキーと共に、「イカせてくれる」男探しに乗り出すのだが・・・

　これは、ちょっとエッチな青春映画。
　この種の映画は、「グローイング・アップ」から「アメリカン・パイ」まで、類似作には事欠かないのだけど、恋愛にセックスを絡ませる題材故、ヘタすると陰湿なものになりかねないのだけど、この映画に関しては、巧妙な設定と人物配置、それに全体を通してのコメディタッチで、明るく、むしろ爽やかと言える程の青春映画にして来ました。
　実際、殆ど最初っから最後まで、話題の中心はセックスの映画なんだけど、これが意外な位、エロに至る事がありません。
　なにしろ、唯一、主人公がヌードを披露する前半のベッドシーンですら、クスクス笑ってしまうような感じで、成人指定になってないのも、これなら当然と言う感じでした。

　映画は中盤から、当初の「イクこと」と言う目的を失っていき、青春恋愛劇として定石の「お似合いの相手」と「本当に大事なもの」を求めるようになっていくけど、これはこれで面白い。
　特に、三人組で唯一のヴァージン、レーナの純愛劇は、ちょっとクサくもあるけれど、微笑ましく思えるものでした。

　そんな訳でちょっと過激に思えた前半の展開を、後半で当たり前の方向に軌道修正、最後は、冒頭のエピソードに戻して綺麗に終わらせた辺りもなかなか巧妙で、気楽に、しかも安心して観ていられる青春映画と言う印象でした。

　（４月３０日　渋谷・シネアミューズにて）

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