| 攻殻機動隊 ＧＨＯＳＴ ＩＮ ＴＨＥ ＳＨＥＬＬ 新劇場版 |
これは「攻殻機動隊」２５周年記念作として作られたもので、昨年から劇場公開されている「攻殻機動隊 ＡＲＩＳＥ」シリーズの完結編となります。
物語的には「攻殻機動隊」設立までを描くもので、これもまた、最近流行の“エピソード０”と言う所でしょう。
２０２９年、政府要人らを人質にした籠城事件が発生。草薙素子はバトーら７人の独立部隊を率いて程なく人質を解放し犯人集団を制圧。
その事件と時を同じくして、総理大臣爆殺と言う大事件が発生。被害者の中には５０１機関のクルツ大佐も含まれていた。
素子は、独自に捜査を開始、事件の核心に迫って行くが……
「攻殻機動隊」の前日譚として作られた「ＡＲＩＳＥ」シリーズの完結編となる本作、これまで劇場公開された４部作を観て来ているだけに、今更新味はなく、まぁ、こんなものかと言う印象。
アニメとしても、これまでの４作と同じ水準の出来映えで、これまた特筆するような仕上がりのものではありません。
本シリーズの脚本を務める人気小説家の冲方丁のストーリーの難解さは相変わらずで、その展開もまたカタルシスに欠けるものなのですが、本作については登場人物の個性が上手く描かれ、それがチームとなっていく面白さがあり、その意味ではシリーズ一番の出来と思いました。
また、今回は劇場版として、アクションをふんだんに盛り込み、見せ場を多く作っているのもいい所でしょう。
今回の映画で、素子の誕生と成長を描き、最後には「桜の２４時間監視」とビル屋上からの要人暗殺と言う原作読者にも、アニメシリーズファンにもお馴染みのシーンを描いて、「ＡＲＩＳＥ」シリーズの終着点までを描き、シリーズに決着をつけた格好。見事な幕切れ、と言えるのではないでしょうか。
（年 月日 にて）
（作品データ）
■監督
野村和也
■出演
草薙素子 ・・・ 坂本真綾
バトー ・・・ 松田健一郎
トグサ ・・・ 新垣樽助
ロジコマ ・・・ 沢城みゆき
（その他のキャスト）
塾一久 咲野俊介 中國卓郎 上田燿司 中井和哉,
野島健児 浅野まゆみ 潘めぐみ 麦人 宮内敦士
NAOTO
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目覚めたゴーストがささやく――
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