アイアンガール
ＵＬＴＩＭＡＴＥ ＷＥＡＰＯＮ
これは、元カリスマキャバクラ嬢の人気ＡＶ女優、明日花キララ主演の近未来アクションの第２弾。
核戦争の後、無法地帯となった日本で、独自のコミュニティを築き細々と暮らす人々を野党たちが脅かしていた。人々が頼りとするのは、野党狩りを生業とする賞金稼ぎたち。その中でも最強と悪党共にも恐れられているのが、アーマードスーツを装着して無法者をなぎ倒す“アイアンガール”だった。
そのアイアンガールことクリスには現在のコミュニティに辿り着くまでの記憶がない。
彼女は失われた記憶を取り戻すため、“ストレージ”と呼ばれる記憶回復装置を手に入れようと、今日も悪党狩りに向かうのだが……
この映画、核戦争後の荒廃した社会、と言う、まるで「北斗の拳」のような世界を舞台としているのですが……低予算映画のため、どうにも無理があります。
廃校をそのまま廃墟に見立てて使ったり、ビルのボイラー室そのままの野党の本拠地、自治体の宿泊施設そのままのコミュニティの居住区など……なんだか特撮ＴＶドラマか、大学のサークルの自主製作映画のような何ともチープな雰囲気で、まぁ、この辺りは「そう言うお約束なのね」と見るしかない感じです。
（１作目が「当たった」ようで、これでもよくはなっているそうなのですが）
予算の制約が大きいなら、これ、特撮ＴＶ番組のように現代を舞台にしても出来ない話でもなかろうに、と思ってしまいました。
主演の明日花キララですが、如何にも“作った”感のある美貌と肉体で、素材勝負のＡＶでは敬遠される（正直、彼女のＡＶはほとんど見た事がありません）向きもあったのですが、人工的な感じが、この役柄にはぴたり。
意外なくらい違和感もなく、演技も決して悪くありません。
アクションの方もかなり頑張り、なかなかカッコよく仕上がっています。
勿論、お色気シーンも盛り込まれていますが……そこはやはり、明日花キララ。裸体を晒すのを出し惜しみせず、逆にありがたみが薄く感じられてしまいました。
また、カラミとなると水を得た魚のように活き活きしている感があるのも……まぁ、それが本職ですからね。
サブキャラのスナッチのキャラが煩いとか、格好つけ過ぎの悪役演技が鼻につくとか、その他にもいろいろとひっかかる点はありましたが、まぁ、限られた予算の中で、それでも何とかエンターテイメントする、と言う、まるで自主映画のようなノリが楽しく、これはこれで楽しめた映画でした。
（２０１５年 １月２１日 ユーロスペースにて）
（作品データ）
■監督
藤原健一
■出演
早乙女クリス（アイアンガール） ・・・ 明日花キララ
竜崎ケント ・・・ 岩永洋昭
花村ミリア ・・・ 岸明日香
スナッチ ・・・ けーすけ
（その他のキャスト）
河合龍之介 亜紗美 森下悠里 成田愛 ボブ鈴木 佐藤良洋
伊藤清美 森羅万象 うつみちはる 松尾ケイリン 杏咲望
■コピー
鋼鉄の女戦士、再臨。
■Ｌｉｎｋ
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