「エボリューション」

　定時日の月曜、いつものように映画館へ。
　今日は「エボリューション」を観て来ました。
　これは、「ゴースト・バスターズ」のアイバン・ライトマン監督が、「ジュラシック・パーク」のフィル・ティペットと組んで製作したＳＦコメディ映画。

　アリゾナの砂漠に隕石が落下。
　それを聞きつけた州立短大の地質学教授ハリーは、同僚の生物学教授アイラを伴って現場に向かいサンプルを採取する。
　それを調べたアイラは、隕石の中に謎の単細胞生物を発見。そしてそれは、顕微鏡の下でみるみるうちに多細胞生物に進化していく。
　それは、宇宙から飛来し、短時間で急速な進化を遂げる生物だったのだ・・・

　これは、隕石の中にいたエイリアンの侵略に対する、即席の地球防衛隊の戦いを描いたもので、要するに「エイリアン・バスターズ」な映画です。(^^;
　（ある意味、「ゴーストバスターズ」の正当な後継者ではあるかも）

　生命の起源が宇宙から飛来した隕石にあると言う説は、既にＳＦではない。
　これに、急速に進化し、落下した惑星を乗っ取る、と言うエイリアンの特性を加えた、基本的なアイデアは面白い。
　特撮はさすがの出来だし、エイリアンの造形もなかなかよく出来ている。（少々下品なのが気になりますが）
　しかし、この映画、そうしたいい所がありつつ、出来としては誉められたものではありませんでした。

　まず、問題なのが、脚本です。
　この映画、コメディなのに笑えない（あまりに下品で退いてしまう）と言う、致命的な欠陥があるし、登場人物の行動に必然性がなく、どうにも感情移入出来ないのも困りもの。
　とにかく、この辺りがしっかりしていないから、終盤の”即席地球防衛隊”の結成で盛り上がるものがないのです。
　また、地球防衛隊のメンバーの役割がはっきりしないのも問題。要は、これってキャラクターが立ってないって事なんですよねぇ。
　また、下ネタ連発なのも気になります。
　殆ど、冒頭から最後まで下ネタは続きますし、大体、エイリアンに尻の穴に潜られたハリーが、エイリアンの尻の穴に特大浣腸突っ込んで仕留める、と言うのが基本ストーリーなのですから、要するに徹底徹尾、ストーリーから、小モノのギャグまで全部下ネタと言う、ある意味恐ろしい映画なのです。
　まぁ、そこまでやるなら認めてやろうか、とも思いますが・・・しかし、これは人に勧められるものじゃないし、メジャーにもなれないだろうなぁ。(^^;
　（上映が比較的短期間で打ち切られたのにも納得です）

　主演はデヴィッド・ドゥカブニー。
　「Ｘ−ファイル」の印象の強い彼に、「政府は信用出来ない」と言わせるのも既にパロディなのでしょうが、クールで知的な２枚目のドゥカブニーにズボンを下ろさせ、
　「ほーら、桃のデザートだよ〜」
　と言わせたのには正直呆れました。
　（ま、そう言う映画なんです(^^;）

　ってな訳で少々期待はずれな１本でした。

PS
　やっぱり、ラストのアレは完全に、あのシャンプーの宣伝でしょうねぇ。
　ほんと、ここまでやるか、ってな気もしたのだけど。(^^;

　（１１月２６日　ＷＭＣつきみ野にて）

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