「スコア」

　今日は、朝起きると天気もいまいちだった（結局、昼前に雨が降り出した）ので、バイクで出掛けるのは取りやめ、まずは映画館へ。
　今日、観に行ったのは「スコア」。
　ロバート・デ・ニーロ、エドワート・ノートン、マーロン・ブランドと言う、ビッグネーム３人を揃えた犯罪サスペンス映画です。
　あまり評判の芳しくない映画で、上映期間も１ヶ月に満たず、しかも、上映も朝一の１回こっきり。
　確かに、キャストはやたら豪華だけど、物語は古典的だし、演出は地味で、最近のアクション映画にある派手さとは無縁なんだけど・・・別に古典的なものが悪い訳じゃない。
　中盤まではちょっとタルいけど、クライマックスの金庫破りのシチュエイションは、ハラハラ・ドキドキのサスペンスを存分に味わえました。

　カナダ・モントリオールのジャズクラブのオーナー、ニックには影の顔がある。
　それは、この道２５年と言う大ベテランでスゴ腕の金庫破りの顔だ。
　そのニックの元に、古くからの相棒、マックスから大きなヤマ（スコア）が持ち込まれる。
　それはモントリオールの保税倉庫に収められたフランスの国宝級の財宝を盗み出す、と言うものだ。
　しかし、この話をマックスに持ち込んだジャックと言う若い男が信用出来ないと渋るニックだが、迷った末にニックは足を洗う前の最後の仕事として、このヤマを引き受ける事に・・・

　冒頭の宝石泥棒のシーンから、物語に引き込まれます。
　ニックの用意周到で冷静な仕事ぶりは、正にプロフェッショナルの業。
　このシーン、実はニックらしくないアクシデントに見舞われるのだけど、つかみとしてはなかなかの出だしです。

　この後、エドワート・ノートン演じるジャックが登場するのですが、ここから先は、もうお馴染みの展開。
　慎重なベテランと、資質は持っているのだけど、若さ故に無鉄砲な若者が衝突しながら、ターゲットに迫ると言う事になる訳です。

　もっとも、ジャックが影で何か仕組んでいるのが判りますし、ニックの方も、それを察して対抗策を講じているのも何となく判る。
　それで迎えるクライマックスの保税倉庫侵入から金庫破りのシチュエイション。
　オーソドックスな展開ながらも、手に汗握るサスペンスはなかなか。
　そして、ジャックの裏切りの鮮やかさと、それを上回るニックの一発逆転（これ、実は判りやすい伏線が引いてあるので、このオチは見えていましたけどね）を描いて、映画を締める辺り、ここも実にオーソドックスながら、悪くないです。

　デ・ニーロの渋さは相変わらず。
　エドワート・ノートンの芝居の巧みさも見所ではありますが・・・この映画、何というか、小粒な感じが否めない。
　でも、「山椒は小粒でピリリと辛い」と言う諺通り、古典的ながらも、ちゃんとハラハラ・ドキドキのサスペンスを作り込み、ラストもキチンと落としてみせた、この映画、なかなか満足度は高かったのでした。

　（１０月８日　ワーナマイカルシネマズみなとみらいにて）

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