バチェロレッテ
あの子が結婚するなんて！
「バチェロレッテ」とは聞き慣れない言葉ですが、これは未婚男性を意味する「バチェラー」から派生した、未婚女性を意味するアメリカ英語。
アメリカでは結婚式の前日、新郎新婦の独身最後の夜の宴として新郎を主賓とする「バチェラーパーティー」または新婦を主賓とする「バチェロレッテパーティー」が開かれる事が通例なのだとか。
この映画は、そんなバチェロレッテパーティーの開かれた夜に、式に招かれたバチェロレッテらが繰り広げる騒動を描くコメディです。
高校時代の同級生、ベッキーから結婚が決まった事を知らされたレーガン。
美貌と聡明さを自負していたレーガンは、デブで“ブタ顔”とバカにされていたベッキーが、自分よりも先に結婚する事にショックを受けてはいたが、何事も完璧にしなければ気が済まない性格故に、メイド・オブ・オナー（花嫁の付き添い役）の仕切り役として式とパーティーをしっかり準備。
そして、式の前日、高校時代の悪友、ジェナとケイティと合流。
ところが、バチェロレッテ・パーティーで、３人はパーティーを台無しにしてしまい、その後、憂さ晴らしに騒ぐ中、新婦のウェディングドレスを破ってしまった。
結婚式まで１２時間。レーガンは、酒とドラッグですっかりハイになっているジェナとケイティと共に、ドレスを修理しようと奔走するが・・・
この映画、劇作家レスリー・ヘッドランドの同名戯曲が原作で、舞台版は２０１０年の初演以来、満員御礼の続くヒット作だったのだとか。
映画の方も、レスリー・ヘッドランド本人が監督・脚本を務めています。
主演となるレーガンにはキルスティン・ダンストがキャストされましたが、彼女、随分と老けたなぁ・・・主役３人組では、ケイティのアイラ・フィッシャーが可愛らしく、元同級生の奥手のオタク男に想いを寄せられている、と言う辺りの設定にも納得。（そう言うタイプに好かれる感じです）もっとも、そのケイティ、映画のほとんどのシーンでクスリでぶっ飛んでいるか、泥酔状態かで、正気ではいないのですけど。
映画としては「ハングオーバー！」の女性版、と言う所でしょうか。
ただし、ぶっ飛んだ設定と謎解きの面白さもあった「ハングオーバー！」に対し、こちらは元が舞台劇、と言うこともありますが、時系列順に描かれ、解決すべき問題もウェディングドレスの修繕と言う“小さな”もの。ただし、女性らしいのは、そうした小道具だけで、下品なのは変わりません。
監督・脚本のレスリー・ヘッドランド本人も、登場人物とほぼ同世代の女性だけに、その描写は容赦ないほどにリアル。
これは、女性には共感出来る部分があるとしても、男は引く部分もあるんじゃないだろうか・・・
物語は、騒動の中で、長年の確執が解け、新しい恋が生まれ、最後にはとりあえず丸く収まる。
盛り沢山のドラマを収束させる手腕は見事と言えるもので、なるほど、これは高い評価を受けていたのにも納得しましたが・・・
（２０１３年 ３月 １日 ＷＭＣ海老名にて）
（作品データ）
■監督
レスリー・ヘッドランド
■出演
レーガン ・・・ キルスティン・ダンスト
ジェナ ・・・ リジー・キャプラン
ケイティ ・・・ アイラ・フィッシャー
ベッキー ・・・ レベル・ウィルソン
（その他のキャスト）
ジェームズ・マースデン
■コピー
女子が許せないのは、友だちが先に幸せになること。
■Ｌｉｎｋ
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