ｔｅｄ
テッド
動いて、喋って、オヤジになった
これは、命が宿ったテディベアと中年男の友情を描いたコメディ映画。
愛らしい外見のテディベアですが、中身はエロ中年オヤジ。その下品な発言で、本国ではＲ指定を食ったものの、それでもＲ指定のコメディ映画としては歴代Ｎｏ．１となったと言う大ヒット作。
英国でも２０１２年公開映画のＮｏ．２に食い込み、日本でも人気上々の滑り出しを見せて、映画館では最大のスクリーンを用意されて尚、混雑している状況でした。
友達のいない孤独な少年ジョンは、クリスマスの日に両親からテディベアのぬいぐるみをプレゼントされて大喜び。
ジョンは、その夜、テッドと名付けたそのテディベアが友達になれるようにと天に祈る。すると翌朝、テッドに魂が宿り、ふたりは本物の親友になる。
だが、それから２７年後・・・
これは確かに面白い映画。
下ネタ満載、裸抜きの下品さだけでＲ指定のテッド（つまり、セス・マクファーレン監督その人！）の繰り出すギャグ、詰め込まれた映画ネタにオマージュ、それに意外過ぎるカメオ出演。
まさか、この映画で「フラッシュ・ゴードン」に会えるとは・・・
また、ノラ・ジョーンズにまで下ネタ言わせてしまうのですから、ほんと、大したものです。
しかし、最大の面白さは、見た目と中身のギャップ。
テッドのキャラクターと言うのは、俳優で言えば「５０／５０」のセス・ローゲンのようなエロ中年です。
でも、見た目はテディベア。だから、公園で女性から記念撮影をせがまれ、すかさず乳揉みしても笑ってＯＫして貰える。（ただの中年オヤジがコレやったら平手打ちか最悪、警察沙汰）
そんなギャップの生み出すおかしさが、この映画のヒットに繋がったのだと思います。
この映画、やってることは、笑いと涙と友情の子供向けファンタジー映画と同じ、Ｒ指定となったのは、子供には見せられないほど下品なだけ。
要するに、所詮、男はオトナになってもやってることは１０歳児と変わらないのです。ただ、遊びの種類が変わるだけだ、と言うこと。
そんな男にも恋人が出来て、彼女は「オトナになれ」と言うのだけど・・・結局、最後には「そのままでいい」って言ってくれて、しかも、おもちゃまで与えてくれる。
しかも、彼女は美人でセクシーで仕事が出来て・・・って、そんな都合のいいオンナがいるものか！
要は、ミラ・クニスが、３５歳児のママになってくれるんですよ。
（正に、オトナになり切れないオタク男の夢みたいなもので・・・最後、結ばれる２人に、内心「リア充爆発しろ」と思った男は少なくないことでしょう）
まったく、本国でも英国でも日本でも大ヒットの映画が、こんな幼稚でいいのだろうか、と言う出来で・・・いや、やはり観ている「オトナ」も結局は同類、と言うことか・・・
（２０１３年 １月２５日 横浜ブルク１３にて）
（作品データ）
■監督
セス・マクファーレン
■出演
ジョン・ベネット ・・・ マーク・ウォールバーグ
テッド ・・・ （声）セス・マクファーレン
ロリー・コリンズ ・・・ ミラ・クニス
（その他のキャスト）
ジョエル・マクヘイル ジョヴァンニ・リビシ パトリック・ウォーバートン マット・ウォルシュ ジェシカ・バース
エイディン・ミンクス ビル・スミトロヴィッチ パトリック・スチュワート ノラ・ジョーンズ サム・ジョーンズ
トム・スケリット ブレットン・マンリー レイ・ロマノ ジョニー・カーソン テッド・ダンソン ライアン・レイノルズ
■コピー
世界一ダメなテディベア、出没。
■Ｌｉｎｋ
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