エクスペンダブルズ ２
これは、自ら“消耗品（エクスペンダブルズ）”を名乗る傭兵集団の活躍を、豪華（＝超ベテラン）アクションスターの共演で描くアクションシリーズの第２弾。
ネパールでの作戦を終えた“エクスペンダブルズ”を率いるバーニー・ロスに、ＣＩＡの“チャーチ”から新たなミッションが与えられた。
それは、アルバニア領内に墜落した中国の輸送機から、データボックスを回収する「簡単な」仕事のはずだったのが・・・
薄っぺらな脚本と、分厚い筋肉がウリのこのシリーズ。
２作目にして、そのスタイルはほぼ完成。
１作目にあった哀愁漂うシーンや、メロドラマ部分を今回はばっさり切り捨て、序盤から並みのアクション映画のクライマックス級の怒濤の勢いで押しまくる、このノリは確かに痛快。
１作目は、「女を痛めつける男は許せない」だけで殴り込みをかける話でしたが、今回は、物語は判りやすく単純に「復讐劇」とし、「おい、こんな人気映画なんだから、オレらの出番増やせよ」と主張した
であろうブルース・ウィリスとアーノルド・シュワルツネーガーの出番を増やした、と言うだけのもの。
これがシリアスなドラマでなく、アクション・コメディだと言うのは前作から判っていた事でしたが、今回は、それを更に補強。
１作目では、ジェット・リーとドルフ・ラングレンの掛け合い漫才がその中心でしたが、今回は、１作目より大幅に出番の増えたシュワルツネーガーがお笑い担当。
序盤、「（貸した武器を）なくしたら溶鉱炉で溶かすぞ！」から始まり、「戻ったぜ」→「遅ぇんだよ！お前は」などと言う、主演作をパロったギャグを連発。
また、今回、新たに参入した、ジャン・クロード・ヴァンダムは、悪役で登場。
得意の足技をこれでもか、とばかりに披露しています。
相変わらず、色恋沙汰には縁薄で、生活描写も希薄。
ひたすら、殴り合い、撃ち合い、ブッとばすだけの映画ですが・・・オールスター映画のツボを押さえ、しかも、出演者それぞれにキチンと出番を作る、と言う、映画作りをわきまえたスタローンの脚本は見事と言っていいでしょう。
アクションスターを消耗品にする所か、往年のアクションスターの立派な“リサイクル”になっているこのシリーズ、本国でもヒットしているようですし、まだまだ続きがあるかも知れません。
（２０１２年 １０月２６日 横浜・相鉄ムービルにて）
（作品データ）
■監督
サイモン・ウェスト
■出演
バーニー・ロス ・・・ シルヴェスター・スタローン
“チャーチ” ・・・ ブルース・ウィリス
トレンチ ・・・ アーノルド・シュワルツネーガー
（その他のキャスト）
ジェイソン・ステイサム ジャン=クロード・ヴァン・ダム ジェット・リー ドルフ・ラングレン チャック・ノリス
テリー・クルーズ ランディ・クートゥア リアム・ヘムズワース スコット・アドキンス ユー・ナン
カリスマ・カーペンター
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最強無敵の、その先へ。
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