アタック・ザ・ブロック
これは、ロンドンの公共団地を襲った未知のエイリアンと戦う不良少年たちを描いたＳＦアクション。
「タンタンの冒険」の脚本家、ジョー・コーニッシュの監督デビュー作です。
ある夜、仕事を終えて団地に帰る途中の見習い看護師のサムを、５人組の不良少年が取り囲み、財布や指輪を奪う。
その時、彼らの付近に何かが落下、サムはその隙に逃げ出すが、不良少年たちは、その正体を確かめようと近づいて行った。そこに突如、飛び出して来た生物に、リーダー格のモーゼスが怪我をさせられるが
、彼らは逆襲し、その生物を物置小屋に追いつめて殺してしまう。
意気揚々と団地に引き上げて来た彼らだったが・・・
未知のエイリアンが突如、現れて人々を襲う、と言う物語は数多くありますが、これは、そのエイリアンに対抗するのが科学者でも軍隊でもない、少年たち、と言うのがアイデア。
まぁ、「Ｓｕｐｅｒ８」もそうでしたが、こちらは予算も限られたＢ級作品。
しかし、この映画は低予算でありながらも、そこを逆手に取ったような設定で、「Ｓｕｐｅｒ８」よりもはるかに面白い作品にしているのですから、そのアイデアと見せ方は秀逸です。
「何故、エイリアンが団地を襲うのか」、「何故、主人公の行く先に現れるのか」を、きっちり説明、終盤にはそれを利用して、エイリアンを一網打尽にする決死の策に繋げる辺り、ＳＦ的にもよく出来てい
ます。
主人公を、不良だけれども悪に成りきっていない少年にし、「シマを守る」事が結果として「みんなを守る」ことになり、ヒーローになってしまう、と言う皮肉の効いた脚本もイギリス人らしい。
また、少年たちのリーダーであるモーゼスを演じたジョン・ボヤーガ、なかなかいい面構えをしています。
少年たちが残酷に殺されるシーンがあり、映画内で麻薬取引や恐喝などが描かれる事もあって、「Ｓｕｐｅｒ８」のような子供にも見せられるような映画ではありませんが、それ故に、大人でも楽しめるもの
となった、この映画。
ジョー・コーニッシュの初監督の映画でありながら、見事な出来映えだと思います。
（月日 にて）
（作品データ）
■監督
ジョー・コーニッシュ
■出演
モーゼス ・・・ ジョン・ボヤーガ
サム ・・・ ジョディ・ウィティカー
（その他のキャスト）
アレックス・エスメイル フランツ・ドラメ リーオン・ジョーンズ サイモン・ハワード
ニック・フロスト ルーク・トレッダウェイ ジャメイン・ハンター
■コピー
団地の不良キッズ ＶＳ 謎の凶悪エイリアン
■Ｌｉｎｋ
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