ソウル・サーファー
これは、サメに襲われ、片腕を失った女性サーファー、ベサニー・ハミルトンの実話を映画化したもの。
ハワイの美しい海を舞台に、感動的な物語を語ります。
「海は家、海水は血液」と言うベサニーは、１３歳にしてプロ・サーファーを目指す天才少女。
ジュニア大会で優勝し、スポンサーもついてプロへの道を歩み出した彼女だが、地区大会を目指し練習中に、サメに襲われ片腕を食いちぎられてしまう。
辛うじて一命はとりとめたものの、左腕は肩から先、全て失ってしまった。しかし、彼女はそれでもくじけず、１ヶ月後には再び海に出て地区大会を目指して練習開始。
だが、以前と同じように波に乗ることが出来ず、大会では惨敗。
サーフィンを断念した彼女だったが・・・
ベサニーを演じているのは、「テラビシアにかける橋」など子役として活躍していたアンナソフィア・ロブ。
元々、くっきりした瞳が印象的だった子でしたが、これは凄い美人になりましたねぇ。
今回、サーフィンの特訓でウェイトを絞ったせいもあり、見事なスタイルにも魅了されました。
サーフィン映画には傑作が多いと言われます。それは美しい自然と、ダイナミックな躍動感を描くので、映画として見せ場が多くなるからでしょう。
それに加え、「感動の実話」が加われば、これはもう、成功が約束されたようなものです。
実際、これも傑作に名を連ねるのは確実の出来映え。爽快、かつ、感動的で、映画中盤以降は幾度も目頭が熱くなるシーンがありました。
しかし、映画の語り口は、ことさらに感動を与えようと情緒過多になることなく、抑制の利いた仕上がりで、好感が持てました。
津波被災地のタイを訪問するシーンは、ベサニーが立ち直るきっかけとなったもので、このエピソードから先は気持ちいいシーンの連続でしたねぇ。
クライマックスの全米大会のシーンは、美しくも大迫力で盛り上がります。
エンドロールにはベサニー・ハミルトン本人も登場し、彼女らしい言葉で映画を締めくくります。
「終わりは、次の始まりに過ぎない」
正に不屈の魂を見せた、素晴らしい映画でした。
（２０１２年 ６月１２日 横浜ブルク１３にて）
（作品データ）
■監督
ショーン・マクナマラ
■出演
ベサニー・ハミルトン ・・・ アンナソフィア・ロブ
トム・ハミルトン ・・・ デニス・クエイド
シェリー・ハミルトン ・・・ ヘレン・ハント
（その他のキャスト）
ロレイン・ニコルソン キャリー・アンダーウッド
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あきらめない――
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