「マイ・フレンド・メモリー」

　今日は、「マイ・フレンド・メモリー」を観てきました。

　人並み外れた体躯に恵まれながらも、心に負ったトラウマのせいで、学業不適格児となった少年と、優れた頭脳を持ちながら不治の難病によって不自由な身体の少年の友情を描いた物語です。

　・・・この映画、主人公のひとりの少年が不治の病に冒されているせいで、「お涙頂戴モノ」と考えてしまう（映画の宣伝もそんな感じなんだよね）けど、実際には、少年の成長と、ささやかな冒険の物語の印象が強く、観た後にも「少年の成長の物語」として爽やかな印象が残るものでした。

　ひとりの時には「化け物（フリーク）」と後ろ指を指されていたふたりが、コンビを組むことによって、お互いの足らない部分を補い合い、開き直ったかのように「勇者フリーク」を名乗るに至って、周囲からも認められて、学校でもみんなに受け入れられるようになっていく様は、まぁ、お決まりの物語とは言え、なかなか痛快でした。

　不良たちとの戦い、父親に関するトラウマからの脱出、そして病による友の死・・・と、結構盛り沢山の内容ですが、それがバラバラな印象を受けないのが、「アーサー王と円卓の騎士の物語」ならぬ「勇者フリークの物語」、これを主人公の少年が語る、と言うスタイルです。
　これは説明抜きに始まるのですが、これがエンディングに向けて収束していく辺り、なかなか見事な構成でした。

　主人公のひとりを演じたキーラン・カルキン（「ホームアローン」の少年の弟です）は、兄に劣らぬ芸達者ぶり。
　食堂での物真似シーンは、なかなか笑えるものでした。

　・・・しかし、邦題はイマイチ。
　原題の「Ｔｈｅ　Ｍｉｇｈｔｙ」の方がよかったように思います。

　（１月５日　マイカル本牧シネマズにて）

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