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もののけ島のナキ
これは、浜田廣介の童話「泣いた赤おに」を、山崎貴/八木竜一の共同監督でCGアニメにしたもの。
病気の母親の薬代を稼ぐため、珍しいキノコを探しに、村の掟で禁じられた「もののけ島」に小舟で向かった少年・竹市と幼い弟・コタケ。
そこに恐ろしい怪物が現れ、命からがら逃げ出した竹市だが、コタケを島に置き去りにしてしまった・・・
一方、もののけ島の怪物たちも、残されたコタケに大パニック。
実は、怪物たちも人間に怯えて暮らしていたのだ。
怪物たちは、彼らの中でも一番の力持ちで乱暴者のナキに、コタケの世話を押しつけるが・・・
この映画、日本VFX使いの名手、山崎貴が初めて手掛けるアニメ作品ですが、まぁ、現在のVFXなどほとんどCGアニメーションみたいなものですから、ある意味、監督の手慣れた手法ではあるのでしょう。
CGの出来は、人物造形にこそちょっと違和感がありますが、その動きについては期待以上、日本のアニメ映画では珍しく、プレスコとモーションキャプチャーを取り入れたのも、山崎貴らしい、と言えるのではないでしょうか?
ただ、あまり効果的とは思えませんでしたが・・・
この映画、コタケが、てっきり主人公かと誤解していました。
でも、映画の予告でも描かれていた、コタケとナキの交流、そして、手のつけられない乱暴者だったナキが、優しい気持ちに芽生えて行くのは、どうやら「友情」とは違うようだぞ、と。
この映画、ナキとグンジョーの友情がテーマなのだと気づいたのは物語も後半になってから。
そうか、これは「泣いた赤おに」が原作だったのだ、と思い出し、そこで初めて“青おに”グンジョーの友情に胸が熱くなりました。
グンジョーの置き手紙に後を追うナキの前に描かれた「止まれ」の印には思わず涙が零れました。
(2012年1月1日 109シネマズMMにて)
(作品データ)
■監督
山崎貴/八木竜一
■出演
ナキ ・・・ 香取慎吾
グンジョー ・・・ 山寺宏一
コタケ ・・・ 新堂結菜
(その他のキャスト)
鈴木れい子 湯屋敦子 庄子裕衣 福田信昭 柳沢栄治
樋口智透 武虎 諸星すみれ 吉松亭真 嶋崎隆一郎
FROGMAN 加藤清史郎 YOU 阿部サダヲ
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どこまでも、きみのともだち
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