タンタンの冒険
ユニコーン号の秘密
これは、フランスの少年向け連載マンガをスティーブン・スピルバーグ監督が映画化したもの。
愛犬スノーウィを相棒に、世界中で数々の難事件を解決してきた少年レポーターのタンタン。
ある日、彼は街の露店で、伝説の軍艦ユニコーン号の模型を手に入れる。それは、新たな冒険の幕開けだった・・・
これは、オールＣＧによる映画化。
中途半端にリアルなタンタンの顔への違和感はありますが、実写以上にディティールを描き込まれ、実写ではありえない手前から奥まで全てピントがあっている映像世界は確かに見事。
モーションキャプチャーによる人物描写も自然ですが・・・一番、違和感があったのはスノーウィの動き。
確かに犬をモーションキャプチャーする訳にはいかなかったのでしょうが・・・「アバター」の動物たちと違い、日頃、見慣れている動物だけに、違和感大でした。
映画展開は、正に息つく間もないアクションの連続。
まるで「インディ・ジョーンズ」のような感じですが、これは逆で、「インディ・ジョーンズ」シリーズ自体が、その展開が「まるで『タンタンの冒険』みたいだ」と言われていたのだとか。
主人公のタンタンは、何でも出来ちゃう、ス−パーマン的なキャラクターですが、それを周辺のあまりにおバカな人物が足をひっぱる、ひっぱる。
まぁ、それも元の物語がそうなのでしょうが・・・これが面白い、とはあまり思えませんでした。
元々が少年向けなので、お色気なし、恋愛沙汰にも無縁。銃撃戦もあるけれど、人死にも少なく、悪人は御用となって一件落着、と言う予定調和の物語。
確かに、製作のピーター・ジャクソン、脚本のエドガー・ライト、そしてスティーブン・スピルバーグ監督と言う、いい歳をした“悪ガキトリオ”のお遊びも少々ありますが、オトナ向けとしちゃ、これは随分物足りない内容ではないでしょうか。
（月日 にて）
（作品データ）
■監督
スティーブン・スピルバーグ
■出演
タンタン ・・・ ジェイミー・ベル
ハドック船長 ・・・ アンディ・サーキス
レッド・ラッカム ・・・ ダニエル・クレイグ
（その他のキャスト）
ニック・フロスト サイモン・ペッグ トビー・ジョーンズ マッケンジー・クルック
ダニエル・メイズ ガド・エルマレ ジョー・スター
■コピー
今、勇気ある冒険が始まる。
■Ｌｉｎｋ
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