ミッション：８ミニッツ
これは、監督デビュー作「月に囚われた男」で注目を浴びたダンカン・ジョーンスの新作。
これまた凝った構成と設定で描くＳＦサスペンスです。
スティーヴンス陸軍大尉が目覚めるとそこは列車の中だった。
目の前には見知らぬ女性。
何故、自分はここにいるのか――アフガニスタンで作戦行動中だったスティーヴンスが状況を呑み込めないうちに爆発が起き・・・気がつくとカプセルの中にいた。
そこで、スティーヴンスは空軍の女性士官から説明を受ける。
これは、軍の特殊任務で、ある装置によって、列車爆破テロの被害者男性の意識に乗り移り、そしてテロの実行犯を突き止めるのだ、と。
状況を呑み込めないまま、手探りで任務遂行に務めるスティーヴンスだが、この“任務”には秘密があった・・・
デビュー作「月に囚われた男」同様、これも一種の密室サスペンス。
目覚めた男は、たったひとり、謎を解き、未来を開かねばならないのです。
謎解きが物語のメインになりますが、爆弾は案外あっさりと見つかり、犯人も同様。と、ミステリーとしてはいささか薄味。もうちょっと伏線を張って、犯人を推理出来るようにしてくれるとよかったと思うのですが・・・
ただ、ＳＦとしての面白さはなかなかです。
まぁ、ネタとしては、タイムパラドックスとパラレルワールドで、オーソドックスと言えばそうなのですが、ここをひねって行くと一般の観客を置き去りにしますしね。娯楽作品として、いいバランスなのではないでしょうか。
ネタバレすると、オチの付け方もオーソドックスなものでしたね。「このラスト、映画通ほどダマされる」と言うコピーはいささか過大広告のように思います。
（期待を肩すかしされる、と言う印象が強いです）
ラストはハッピーエンドと言えばそうなのですけど・・・乗り移られた歴史教師は一体・・・？
（月日 にて）
（作品データ）
■監督
ダンカン・ジョーンズ
■出演
コルター・スティーヴンス ・・・ ジェイク・ギレンホール
クリスティーナ・ウォーレン ・・・ ミシェル・モナハン
コリーン・グッドウィン ・・・ ヴェラ・ファーミガ
（その他のキャスト）
ジェフリー・ライト マイケル・アーデン スコット・バクラ
■コピー
警告：このラスト、映画通ほどダマされる。
■Ｌｉｎｋ
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