パイレーツ・オブ・カリビアン
−生命の泉−
これは、お馴染み、ジョニー・デップの大ヒットシリーズ、４年ぶりの新作。
物語は、第１作の前を描く、と言う最近のシリーズものによくあるパターン。
監督は、これまでの３部作のゴア・ヴァービンスキーから、「シカゴ」のロブ・マーシャルに交代となりました。
永遠の命をもたらすと言う“生命の泉”を探す航海に出るため、ジャック・スパロウが乗組員を集めている・・・仲間のギブスを救うためロンドンにやって来たジャックは、そんな噂を耳にする。
ジャックは、ギブス救出作戦を放り出し、彼の名を騙る偽者の正体を突き止めるため、乗組員募集の場所であるパブを訪ねた。
ジャックは、そこで思わぬ人物と再会し・・・
相変わらずドタバタと騒々しく、落ち着きのない、このシリーズ。
それは監督が交代しても変わっていませんでした。
変化を感じたのは、笑いの要素が減ったことと、台詞にきわどい内容が増えたこと。
結構な下ネタの連発で、よくディズニーがＯＫしたなぁ、と思う台詞もありました。
物語は単純で、３つ巴のお宝争奪戦で、思っていたより小さくまとまってしまった感じがあります。
頂けないのは、この物語、辻褄合わせが酷く、登場人物の行動原理が判らない描写がしばしばあり、感情移入を阻んでしまうこと。
まぁ、ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウが完全な性格破綻者で、何を考えているのか、どう言う行動に出るのかが判らないのはいいとしても、周辺の人物までがそれでは困ります。
特に気になったのは、終盤、人魚がジャックを助けに聖杯を拾いに行くことで、これはまるっきり訳が分かりません。
もう、ジャックが主人公だから、そして、物語を進める為に行ったとしか思えない展開。
これには呆れました。
また、この物語では、ジャックが「呪われた身体」になる所は描かれず（てっきり、命の泉の悪影響でああなった、と思っていたのだけど）、第１作に繋げる為、まだ続きが作られそうです。
ただ、その時には、もう少しマシな脚本を用意して欲しいものですが・・・
（５月２７日 １０９シネマズＭＭにて）
（作品データ）
■監督
ロブ・マーシャル
■出演
ジャック・スパロウ ・・・ ジョニー・デップ
アンジェリカ ・・・ ペネロペ・クルス
黒ひげ（エドワード・ティーチ） ・・・ イアン・マクシェイン
バルボッサ ・・・ ジェフリー・ラッシュ
（その他のキャスト）
サム・クラフリン アストリッド・ベルジュ=フリスベ ケヴィン・R・マクナリー ジェマ・ウォード
オスカル・ハエナダ 松崎悠希 フアン・カルロス・ヴェイード スティーヴン・グレアム
キース・リチャーズ
■コピー
新たなる海賊伝説がいま幕を開ける!!
■Ｌｉｎｋ
［戻る］