トロン
レガシー
これは、１９８２年に製作された映画、「トロン」の続編。
巨大ＰＣソフト企業エンコム社長のケヴィン・フリンが、謎の失踪を遂げてから２０年後。
残されたひとり息子のサムに、父からのメッセージが届いたと言う知らせが入った。半信半疑で、メッセージの発信源である古いゲームセンターを訪れたサムは・・・
コンピュータの電子と情報の世界の中に登場人物が入り込む・・・そんなドラマと発想に、驚愕と言うか理解がついて行けずに唖然とした２８年前。
ネットワークと言う情報社会に入り込んで暮らす現代人にとって、この「トロン」、随分と判りやすい物語になったのではないでしょうか。
物語が判りやすく、受け入れやすいものになった一方で、大幅なバージョンアップを遂げたのはその映像。
特に、前半の「ライトバイク・バトル」、これはオリジナルにもあった内容ですが、映像技術も迫力も格段に向上。これには感嘆しました。
また、強いインパクトを与える、部分的に発光部分を持ったウェアなどのデザインも、独特の世界観を作り出しています。
惜しいのは、父親との確執と和解を主軸にし、世界破滅の危機を煽る大仰なストーリーが、いささか陳腐に感じられる事と、電子と情報の世界から発生した生命であるクオラの扱いがちょっと不十分に思えた事。
また、ビジュアルが見応えがあるのも、前半までで、後半、やや尻窄み感があるのも物足りません。
もっとも、今までにない革新さと迫力を兼ね備えた映像を大スクリーンで堪能、ラストも爽やかに締めてくれて、まずは満足。
（１２月１９日 １０９シネマズ川崎にて）
（作品データ）
■監督
ジョセフ・コシンスキー
■出演
サム・フリン ・・・ ギャレット・ヘドランド
ケヴィン・フリン ・・・ ジェフ・ブリッジス
クオラ ・・・ オリヴィア・ワイルド
（その他のキャスト）
ブルース・ボックスライトナー マイケル・シーン ボー・ギャレット
ヤヤ・ダコスタ ジェイムズ・フレイン
■コピー
世界はトロンにのみこまれる
■Ｌｉｎｋ
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