お買い物中毒な私！
これは、ニューヨークを舞台に“買い物中毒”の主人公の悪戦苦闘を描いたソフィー・キンセラの小説、「レベッカのお買いもの日記」を映画化したもの。
ニューヨークの雑誌記者のレベッカは、極端な買い物好き。
部屋は次々と買い込んでくるブランド物で溢れかえり、カードは限度額を超え、借金取りにも追い回される日々。でも、買い物だけはやめられない。
そして、憧れのファッション誌編集部の欠員募集の面接に向かったが、敢えなく玉砕。
ところが、同じ会社の雑誌ならと、駄目もとで面接を受けた経済誌での採用が決まってしまう。
ファッションと買い物のことしか頭になく、カードローン地獄に陥っているレベッカに、経済誌記者として資産運用の記事が書けるのか・・・？
買い物中毒と言うのも、麻薬や酒、ギャンブルと同じ、人生を破綻させかねない深刻な病です。
お金ではなく、キャッシュレスのカードになってから、その傾向は更に強まっているでしょう。
・・・最近、大きな買い物が続いたせいで、カード決済の前に口座金額が不足してヒヤリとしたはらにとっては、この映画、まるで他人事ではありませんでした。
この映画は、そんな買い物中毒のカードローン地獄にどっぷりとハマったレベッカが、恋人も友人もなくし、そんな絶望の淵から家族の支えと愛情により、本当に大切なものを知って立ち直る、と言う展開。
こうした映画の定番とも言える内容ですが、そこは、レベッカを演じたアイラ・フィッシャーのかわいさと、コミカルな演技、そしてテンポのよさで一気に見せます。
また、この映画、主人公の成長を描く青春映画としての側面も持ち、また、しっかりロマンスも盛り込んでいます。
レベッカの隠れた文才に気づいた編集長がイケメンで金持ちの御曹司、と言うのは出来過ぎの設定でしょうが・・・
正に、レベッカがあれこれ買い込んだ紙袋同様、盛り沢山の内容の映画で、結構なボリュームがあります。
この映画でヒロインに抜擢されたアイラ・フィッシャーは、抜群の美女、と言う程ではありませんが、くるくると変わる表情が魅力的なコメディエンヌ。
どちらかと言うと小柄なのでしょうけど、揺れる豊満なバストを強調した、派手だけどかわいらしいファッションが決まって、確かに見栄えがします。
（ちなみに、スタイリストは、「セックス・アンド・ザ・シティ」のパトリシア・フィールド）
ラストはこれまたお決まりの感じですけれど、ニヤリとさせるオマケもつけて、最後まで楽しめる映画でした。
（６月５日 ＴＯＨＯシネマズららぽーと横浜にて）
（作品データ）
■監督
Ｐ・Ｊ・ホーガン
■出演
レベッカ・ブルームウッド ・・・ アイラ・フィッシャー
ルーク・ブランドン ・・・ ヒュー・ダンシー
（その他のキャスト）
クリステン・リッター ジョーン・キューザック ジョン・グッドマン ジョン・リスゴウ
クリスティン・スコット・トーマス レスリー・ビブ ロバート・スタントン リン・レッドグレイヴ
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