エクスペンダブルズ
ニューブラッド

　これは、シルヴェスター・スタローンが、ベテラン・アクションスターを集結させて生み出した”古き良き”アクション映画シリーズの第４弾。
　共演は「ＭＥＧ ザ・モンスターズ２」のジェイソン・ステイサム、「クリード　炎の宿敵」のドルフ・ラングレン、そして、「トランスフォーマー」のミーガン・フォックス。

　自ら“消耗品<エクスペンダブルズ>”と名乗る傭兵団を率いるバーニー・ロスは、相棒のリー・クリスマスと共に、ＣＩＡからの依頼で、リビアにて、テロリストによる核爆弾起爆装置強奪計画を阻止するミッションを請け負う。だが、その情報は敵方に漏れており、エクスペンダブルズは、バーニーの死と言う、大きな代償を払うことになる。
　ミッション失敗の責を負わされてリーはエクスペンダブルズを脱退。残存メンバーは、ＣＩＡが立案した起爆装置奪還ミッションに臨むのだが……

　「エクスペンダブルズ」シリーズは、スタローンを筆頭に、ミッキー・ロークにドルフ・ラングレン、そしてジェット・リー、後にはシュワルツネッガーにブルース・ウィリスと言った往年のアクションスターを集め、かつてのアクション大作のような大量の火薬とガソリンによる爆破と火炎、たっぷりの銃撃戦とドツキ合いを繰り広げる、と言う内容がウリであったのに、参加するベテラン勢が寂しいものとなると共に、アクションの方も、若手とアジア系中心、しかも、ＣＧを多用するとなっては、最早、その本領を見失っている、としか言い様がありません――もっとも、このシリーズ、元々、監督・脚本ともシルヴェスター・スタローンが務めていたのに、本作に至っては監督・脚本ともノータッチとなっては、それも当然でしょうか……

　今回、中盤以降は貨物船内と船上での戦いとなり、破壊と爆発のスケールは小さく、アクションの方はかなり期待外れ。更に、ミーガン・フォックスは、お色気担当とでも言うような位置づけで、新キャラの中国娘も、ただいるだけ、と言う感じ――しかも、物語の方も粗く、最後、お約束のように死んでいた筈のバーニーが再登場して危機を救うなど、脱力するしかない展開で……最早、単なるＢ級アクションに成り下がってしまったのには、もう、ため息しか出ない、と言う感じです。
　

　（２０２４年　１月　５日　川崎チネチッタにて）

（作品データ）

　■監督

スコット・ウォー

　■出演

リー・クリスマス　・・・　ジェイソン・ステイサム

バーニー・ロス　・・・　シルヴェスター・スタローン

（その他のキャスト）
　５０セント　　ミーガン・フォックス　　ドルフ・ラングレン　　トニー・ジャー　　イコ・ウワイス　　ランディ・クートゥア　　アンディ・ガルシア

　■コピー

タギれ、野郎共。

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