オペレーション・フォーチュン

　これは、ジェイソン・ステイサム＆ガイ・リッチーの５度目のタッグとなるスパイアクション。
　共演は「チャイルド・プレイ」のオーブリー・プラザ、「キャッシュトラック」のジョシュ・ハートネット、「ジェントルメン」のヒュー・グラント。

　英国諜報局ＭＩ６から、極秘任務を請け負っているオーソン・フォーチュンに、新たなミッションが与えられる。それは、ウクライナから強奪された危険な何か――“ハンドル”と呼ばれるそれを調べ、回収すること。
　ＭＩ６のコーディネーター・ネイサンは、新たに、毒舌の天才ハッカー・サラ、万能の新人・JJというチームを組んで行動を開始。フォ−チュンは、ハリウッドスターのダニーを使い、“ハンドル”の取引に関わっていると思しき億万長者の武器商人グレッグに接近するが……
　
　これ、監督がガイ・リッチーで、それ故、“スパイアクション”映画としてのアクションとサスペンスを期待していると裏切られると思います。
　（世間の不評は多分そこではないか、と……）
　これは、アクション・コメディで、タランティーノともちょっと違う、ガイ・リッチーならではの軽妙な会話のやり取りを楽しむ映画だからです。
　実際、結構スゴいアクションはあれど、サスペンスはそれほどでもなく――何しろ、登場人物が大して慌てる素振りも見せないのです――何だかずっと平常運転のような、奇妙なアクション映画になっています。

　また、主演がステイサム、敵役がヒュー・グラントと言うビッグネームを配しているのに、間に挟まる”ハリウッドの大スター”（多分、トム・クルーズ辺りをイメージ）が、ジョシュ・ハートネットと言うのがちょっとショボい印象なのが惜しい――ここに、マット・ディモン辺りを起用していたら、いい感じになったんじゃないか、と思ってしまいました。
　あと、ヒロインのサラを演じたオーブリー・プラザもちょっと難ありで、いい味は出しているのだけど、いまいち魅力的に感じられず……やはり、ここはヒュー・グラントがイチコロになるくらいの魅力を見せて欲しかった所です。

　楽しい映画ではあるけれど、いまひとつパッとしないのに納得してしまったり……
　

　（２０２３年　１０月１８日　ＴＯＨＯシネマズ上大岡にて）

（作品データ）

　■監督・脚本

ガイ・リッチー

　■出演

オーソン・フォーチュン　・・・　ジェイソン・ステイサム

サラ・フィデル　・・・　オーブリー・プラザ

ダニー・フランチェスコ　・・・　ジョシュ・ハートネット

グレッグ・シモンズ　・・・　ヒュー・グラント

ＪＪ　・・・　バグジー・マローン

（その他のキャスト）
　ケイリー・エルウィズ　　エディ・マーサン

　■コピー

最強スパイ　オーソン・フォーチュン
　ターゲットは１０００億ドルの闇取引！

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